核物理研究センター 研究計画検討専門委員会議事録 日時:2003年7月25日(金)11:00 - 15:30 場所:大阪大学 核物理研究センター(RCNP)本館2階会議室 出席:委員長:下浦(東大CNS)、 幹事:若狭(九大)、酒見(RCNP:文責) 坂口(京大)、宮武(KEK)、清水(九大)、増田(名大)、岡村(東北大)、 福田(大阪電通大)、桜木(大阪市大)、大西(北大)、 二宮(RCNP)、高久(RCNP)(以上、委員) RCNPセンター長 :土岐(RCNP) RCNP研究企画室 :畑中(RCNP) RCNP一般実験費執行責任者 :板橋(RCNP) 欠席:浅川(京大)、堀川(中部大)、工藤(新潟大)、上坂(東大CNS) [1] 報告事項 ============ 1. 概算要求/中期目標、計画 (土岐センター長) --------------------------- 概算要求ならびに「大阪大学の中期目標、中期計画」に関する 内容:「入射器サイクロトロン更新計画」の概要が説明された。 建設から30年を経て老朽化が著しい入射器を更新し、ビーム強度、分解能、 安定性を増強する。また新たに偏極核ビームを実現し、原子核中 でのパイ中間子の振る舞いを明らかにするとともに、SPring-8で展開されて いるハドロン物理とサイクロトロン施設での核物理との統合を目指す。 2. 2003年度予算配分に関して (土岐センター長) --------------------------- 2003年度の予算配分に関して報告がなされた。 今年度は、センター内部で議論/検討の上、センター長留置き 予算は、以下の項目に関して配分予定であるとの報告があった。 - 偏極イオン源開発@Ring - TPC 開発@LEPS - 偏極ターゲット@LEPS - 計算機関係 加速器に関しては、平年なみの運転を行う予定であり、電気代等も ほぼ例年なみになる予定である。 3. PRISM計画 (青木 正治氏:大阪大学大学院理学研究科) ------------ 青木氏から、学術創成科研費によるPRISM計画の物理、そのためのFFAG建設の 予定等に関して報告がなされた。 全体として5ヶ年計画であるが、そのうち最初の2年間は、FFAGの各コンポーネ ント(RFアンプ、電磁石等)の設計、製作を行う。製作、テスト場所として 核物理研究センター M実験室を使用予定の旨 報告があり、現状を確認した。 [2] 協議事項 ============ 1. 一般実験費(共同利用実験費)執行計画 (研究企画室:畑中) --------------------------------------- 2002年度一般実験費の執行状況に関して報告がなされた。 また、一般実験費に対する各課題の申請状況及び執行計画に関して報告/議論 がなされた。後期分の申請に関して8月18日のB-PACで検討の上、今年度の 一般実験費執行計画が決まる予定。 なお、UCNのシールドに関しては、別途、執行予定。 2. 国際ワークショップ共催提案に関して ------------------------------------- 国際スクール/ワークショップ「結晶シンチレータと素粒子原子核物理 における応用に関する国際スクールとミニワークショップ」 (開催予定:11月中旬、KEK)に関して、KEKとRCNPの共催にする旨、了承された。 3. RCNP研究会 後期募集案内に関して ---------------------------------- 後期分RCNP研究会の公募を、9月半ばを締切りとして、アナウンスする。 公募アナウンスの文書に、 - 予算総額、 - 研究会開催の予定時期を考慮して後期分として再度検討する予定の 研究会申請(前期に申請書うけとり分)が数課題ある旨、 明記する。 なお、課題採択に関しては、委員の間でメールを中心に検討の上、9月末日ま でに、委員長/幹事/研究企画室/センター長で最終判断をする旨、了承された。 4. 法人化に伴う実験施設の安全管理に関して (安全管理責任者:板橋) ----------------------------------------- 法人化に伴う安全管理体制に関して、現状と準備/作業項目に関して 説明なされた。クレーン操作、化学薬品、災害保険等、今後、対処して いくべき項目に関して議論の上、今後も引き続き、各Facility間で 情報交換を行っていく旨、確認した。 5. 将来計画 ----------- (1) 研究会「核物理の将来」(7月25日/26日)に関して、委員長から 経過報告がなされた。 (http://www.rcnp.osaka-u.ac.jp/~sakemi/futureWS.html) この研究会は、核物理の将来を俯瞰しつつ、RCNPの将来計画を意識 したものとなるが、この研究会での各提案に関して、核物理委員長 からセンター長への答申という形で連絡があり、その後、センター長 から研計委委員長へ連絡がある予定。 (2) 将来計画の策定に関して、幹事:若狭氏から提案があり、議論が行われた。 http://www.rcnp.osaka-u.ac.jp/~sakemi/future/slide/wakasa-ppac.pdf に 報告内容を掲載。 核物理研究センターの将来計画に関して、研計委主体で計画を策定する 手順の提案がなされた。入射器更新計画、およびJ-PARC/RIBF等の国内の 大型計画との関係を考慮しつつ、センターを中心に展開可能なPhysics テーマごとにワーキンググループを立ち上げ、具体的にワークショップ 等を行うなかで計画を精査し、研計委で最終的にその可能性に関して、 議論、検討するという方向性は了承された。 成果発表会としてのワークショップは、今回の目的としては不適切であり、 - 2つの異なるトピックス(分野/階層)を交えて、それらのPhysics Potential/Possibilityに関して徹底比較をする。 - 一つの分野に関して、深くその将来計画としての可能性を議論し、 その限界を見極める。 等、意見がでた。 来年度予算において、このワークショップ開催の申請を行う予定。 6. クラスター国際会議後援に関して (土岐センター長) ------------------------------------------- 11月に開催されるクラスター国際会議の後援をすることを、事後承諾した。 7. 次回研計委日程と議題について。 -------------------------------- 次回は11月10日(月)11時から。核物理研究センター本館2階会議室。