RCNP-Z-642 平成16年8月9日 核物理研究センター 研究計画検討専門委員会議事録 日時: 2004年4月6日(火)13:00 - 17:00 場所: 核物理研究センター 会議室(2階) 出席者: 岡村(東北大CYRIC)、與曽井(京大)、篠原(阪大)、阪口(阪大)、 堀田(阪大RCNP)、上坂(東大CNS)、比連崎(奈良女大)、大西(北大) 若狭(九大)、酒見(阪大RCNP)、二宮(阪大RCNP)、福田(大阪電通大)、 櫻木(大阪市大)、初田(東大)、梶野(甲南大)、民井(阪大RCNP) RCNPセンター長: 土岐(阪大RCNP) RCNP研究企画室: 畑中(阪大RCNP) 研計委要請: 中野(阪大RCNP)、保坂(阪大RCNP) 欠席者: 飯嶋(名大)、 配布資料: 1. P-PAC/B-PAC/Q-PAC名簿 2. 研究会プログラム 3. 2003年度一般実験費執行に関する資料 4. 前回議事録(2004.2.23) [1] 報告事項 ============ 1. 研計委、核運委の任期に関しての確認 (研計委委員長:岡村) ------------------------------------- 大阪大学の独立法人化に伴い、研計委、核運委の任期が4月1日から 3月31日までに変更された。現在は過渡期にあたるため平成16年2月 に改選された研計委委員の任期が平成16年2月16日から平成18年3月31日 である旨、確認があった。 2. RCNP 各部報告 ---------------- ・核物理実験研究部門 LEPS (LEPS代表:中野) θ^+ 粒子の発見、ビームタイムの進行状況、新装置の開発状況など、 LEPSグループの活動に関する報告があった。 ・計算機室 (計算機室長:保坂) 平成18年3月の汎用計算機更新に向けて作業を開始している旨、報告 があった。仕様作成の締切は平成17年3月頃。広く意見を集めたい。 3. B-PAC報告 (B-PAC委員長:上坂) ------------- 2月24日に開催したB-PAC委員会に関して、審議内容の詳細に関する報告 があった。 今回の申請は15の課題申請があり、11課題を採択、4課題をサスペンドと した。採択日数は90.0日、採択実験予算は325万円およびSn標的の購入費用。 4. 2004年度 B-PAC/Q-PAC委員に関して (研計委委員長:岡村) ----------------------------------- 2004年度B-PAC及びQ-PACの研計委委員長・センター長推薦委員が報告された。 前回決定した P-PACからの委員と合わせて本年度B-PAC及びQ-PACは下記の委員 によって運営される。 B-PAC: 上坂(東大CNS)、與曽井(京大)、櫻木(大阪市大)、比連崎(奈良女大)、 民井(阪大RCNP) (以上 P-PAC内) 青井(理研重イオン)、松多(阪大理)、前田(東北大理)、相良(九大理)、 板垣(東大理) (以上 委員長・センター長推薦) Q-PAC: 阪口(阪大理)、初田(東大理) (以上 P-PAC内) 早野(東大理)、齊藤(京大理)、保坂(阪大RCNP)、堀田(阪大RCNP) (以上 委員長・センター長推薦) 5. 2003年度研計委採択研究会報告 (前研計委幹事:酒見) ------------------------------- 2003年度に研計委により採択されたRCNP研究会の開催状況に関して報告が あった。 [2] 協議事項 ============ 1. 長期プロジェクトの提案・採択に関して (若狭) --------------------------------------- 長期プロジェクトの提案、採択方法に関して、若狭委員、酒見委員より 修正案が提案された。議論の後、委員内の合意が得られた。 ・長期プロジェクトの定義 - 2年以内にプロジェクト(実験データ取得)が終了しないもの - RCNPから支出する予算が1000万円を越えるもの - 装置/物理に関して共通性/汎用性が高いもの - ビームタイムが30日/年を越えるもの ・提案は常時受け付ける。募集については、B-PAC Call の際に付記するこ ととし、RCNPホームページに詳細を載せる。 ・提案には、予算の使い方、プロジェクト進行のロードマップ、外部資金 との関係を明記する。必要に応じてRCNP内担当者を置く。 ・P-PAC内に審査委員会を設置し審議を行う。審査委員会はP-PACそのものでも 良い。審査委員会において必要に応じて外部審査委員を任命する。 ・審査委員会の答申を踏まえ、P-PACにおいて審議を行い、センター長に答 申する。センター長が採択の決定を行う。 ・プロジェクト採択後、2年経過時にレビューを行う。この時、状況に応じ てロードマップの修正やプロジェクトの解消を行い、また、次のレビュー の時期を決める(1年または2年後に設定)。 2. 予算等に関して ------------------ 2.1 平成16年度RCNPの予算に関して (センター長: 土岐) 平成16年度のRCNPの予算概要と予算配分案に関して、土岐センター長から 説明があり、質疑応答が行われた。 2.2 一般実験費に関して (一般実験費執行責任者: 民井) 平成15年度の一般実験費執行の内訳に関して、添付資料とともに説明があ った。平成16年度前半の各実験グループの予算執行計画については、例年よ りも募集時期が早まったこともあり、まだ集め切れていない旨の報告があった。 2.3 Q-PAC 実験費 (堀田) 昨年度の予算の概略状況に関して説明があった。旅費を必要としているが、 共同利用とLEPSグループのオーバーラップが大きいので LEPS経費の配分予算 内からやりくりしており、特に共同利用旅費という枠で増やしてほしいという 要望はまだない。大型装置に関しては Q-PAC 実験費という形では対応でき ない。むしろ人を付けて欲しい旨の要望があった。 2.4 入射サイクロトロン更新計画予算に関して (更新計画責任者: 畑中) 入射サイクロトロン更新計画に関わる予算、および現在進行中見積もり作業 のおおまかな内訳に関して説明があった。更新計画の主要項目は、ディー電極 の改造等による高周波加速部の改良、電源の更新、及び制御系の刷新である。 P-PAC主催で開催された「入射サイクロトロンの更新と展開する物理および その応用」での提案および内容に関して審議が行われた。具体的な予算配分を 審議できる状況ではないため、優先度の審議を行い、サイクロトロン更新計画 の主要部の予算内容の結果を踏まえ、優先度に応じて提案を反映させるという 議論が行われた。 以下、具体的な実験機器建設の提案に関する議論 A. できるだけ更新計画の中に含めて建設を推進 ○ 核化学等の実験の為のIコースの整備 ・実際に使われており、必要性も高い。 ○ RINGサイクロトロンを迂回するビームライン ・具体的な実験提案もいくつかあり、前向きに建設を検討。 ・EN、ES、N0コースだけでなく、WSビームラインへも通せるようにするべき。 ○ 重イオン源増強のための超伝導ECRイオン源 ・更新計画によってユーザー層をひろげるためにも建設は必要。 ・重イオンユーザーに建設への積極的な参加を呼び掛ける必要あり。 ・建設に際しては偏極6Liへの利用も視野に。 B. 予算の使用情况に応じて考慮 ○ ENセパレータコース第2焦点面下流へのQ磁石の増設 ・東北大の680用マグネットを移設するのはどうか。 ・WienFilter を入れるという方法も良い ・理研に対するアドバンテージを示して欲しい。プラスαを考えて欲しい。 ○ 偏極6Liイオン源 ・Feasibility Study としての位置付け。P-PAC では認められている。 ・複合核散乱の反応メカニズムの物理も興味深い。低エネルギーからの エネルギー変化を系統的に測定するのも面白いのでは。 ・実現すればRCNPの独壇上になると予想される。 C. 要検討もしくは別プロジェクトとしての提案を勧める ○ WSコースのディスパージョンを鉛直方向に回転させる為の7連Q ・(p,2p)反応の高分解能測定は実現できれば物理としては面白い ・7連Qの必要があるかどうか、本当に分解能が上るかどうか、について より詳細な検討を求めたい ○ 偏極3Heイオン源 ・実現すれば面白いが、今回の更新計画に入れるのは妥当でない。 ・別途、長期プロジェクトとして考える方が良い。 ・スピン交換断面積の予想に対する実験的裏付けが欲しい。 ○ フランシウム原子の EDM 測定 ・プロジェクトとしては面白いが、今回の更新計画に入れるのは厳しい。 ・組織をまとめる必要あり。実際に進めるにはRCNP全体からの強いサポート が必要では。 ・更新計画での物理としての目玉を考えるとき、こうしたテーマを真剣に 考えるべきという意見もあり。 今回の議論にのっとって、センター側に更新計画に関する作業を進めてもらう。 3. 将来計画委員会に関して ------------------------ 前回の研計委からの期間が短く案が煮詰まっていないこと、および議論の 時間が十分に取れないことから、次回の研計委に持ち越すこととして、議論 の結果了承された。 4. 前回の議事録について ------------------------ 前回平成16年2月23日開催の議事録は、提出案をもって了承された。 5. 次回研計委日程と議題について -------------------------------- 次回は8月6日(金)に開催される予定。 場所は核物理研究センター本館2階会議室。 [3] 補足事項 ============ 独立法人化に伴い、研計委委員の任期を年度の区切りに合わせる変更が 進められている。現在は過渡期にあたる。委員の任期は下記の通り。 任期 備考 H15.2.16-H17.2.15 H16.2.16-H18.3.31 法人化に伴いH15.12.15に規程改正 H17.2.16-H19.3.31 規程不備の為、次回核運委で改正予定 H18.4.1 -H20.3.31