RCNP-Z-377 63.5.6 研究計画検討専門委員会議事録(案) 日 時:昭和63年4月7日(木) 10:00〜16:30 場 所:大阪大学核物理研究センター会議室 出席者:市村,池上,今井,小方,片山,岸本,近藤,坂本,下田,鈴木, 高松,藤原,堀内,松柳,山嵜,与曽井 欠席者:李,安江,南園,矢崎 〔A〕報告事項 1.一般報告 池上センター長より次の報告があった。 @今年度実験系研究室員に中塚隆郎、与曽井優氏を、理論部研究室員に森 田彦、田村圭介氏を採用した。従来の身分上の取扱いは「事務補佐員」で あったが「教務補佐員」として採用出来るようになった。また、研究生と して新たに宮川和也氏の入学を受け入れた。 A日韓科学者交流事業による来日研究者として、Bhang Hyoung Chan氏 (ソウル大学助教授)を昭和63年6月20日より7月19日まで受け入れ ることとなった。 B第14回高エネルギー加速器国際会議(64.8.21〜8.26)の開催を後援することとなった。 C第34回原子核若手夏の学校の講義録作成費として30万円を援助するこ ととなった。 D63年度センター予算では、装置維持費、運営費、管理費を10%程度削 減し新計画に対処出来る予算内容にした。共同利用実験費関係の削減は行 わなかった。   E64年度概算要求では、新設備の整備費及び加速粒子光学部門、粒子線 計測部門(流動研究部門)、理論部門の新設を要求する。その他客員研究員の導入も要求する こととした。 2.加速器部報告  近藤加速器部責任者より次の報告があった。 @最近装置の高稼動のための老化現象による細かいトラブルが多くなって きた。第25回共同利用実験期間最後(3月末)になって主コイル電源のチ ョークコイルが加熱破損する事故があった。故障としては小さなものであ る。2〜3日で復帰した。 A新加速器については、62年度予算で高周波発振器電源一組が納入される が、建屋が出来ていないので一時的に現有サイクロトロン北の準備室に保 管される。63年度予算ではRFキャビティー・電源の一部その他が製作・ 納入予定となっている。主電磁石ポールのための鉄の鍛造が行われている。 設計の詰めも順調に進行中である。 3.測定器部報告 池上測定器部責任者より次の報告があった。 @RAIDEN,DUMAS,CARP 共にフル稼動している。DUMAS は来年半 ばまで使用した後、移設する予定である。RAIDENは学際領域での研究 の使用頻度も増加してきている。CARPは高電圧印加に問題は残っている もののフル運転で成果があがっている。 A新事業のビーム伝送系、測定器系の仕様書作成作業が森信測定器副責任 者を中心に行われている。 尚、片山氏から新建屋について詳細な紹介が補足された。 4.共通部報告   小方共通部責任者より次の報告があった。 @第25回共同利用マシンタイムは予定通り終了した。 A7、8月に新実験室と現有施設をつなぐ工事が予定されている。このた め今年度は例年よりも長い Scheduled Shut-down を行う。従って、第26 回共同利用実験は10月いっぱいまで85.5日行う。   B中央計算機のFACOM-M200をM380Rにレンタル更新を行った。ソフ卜のグレードア ップは学会中に行った。レベルアップに伴う小さなトラブ ルがある。 C新計画の制御系についての設計打ち合せを月2回程度の割合で行ってい る。 5.理論部報告 鈴木委員より次の報告があった。 @63年度の共同利用計算費予算配分の委員会決定に付いて報告があった。 A長期滞在者のための理論部案内を作成した。 6.その他 @藤原幹事より昭和62年度共同利用ワークショップ、「カスケード計画測 定器研究会」、および「巨大共鳴研究会」についての報告があった。 A3月中に次の2件のワークショップが実施された。 1)3体分裂反応とQFS,FSI過程 2)相対論的G行列に基づく低および中間エネルギー核子核散乱の記述 〔B〕協議事項 1. 宇宙線グループからの新委員(大橋英雄氏-東大宇宙線研)を確認した。 また、与曽井優氏の所属機関変更(センター外→センター内)が確認された。 2.第27回AVFサイクロ卜ロン共同利用マシンタイムの申し込み締切は8月 22日(月)にすること、及び説明会、研計委を9月6、7日(火、水)開催 することを決定した。 3.昭和63年度研計委関係予算 核運委に要求していた研計委関係予算は前年度と同額認められた。種々の 議論の上、別表1の通り決定した。予算内訳の前年度との主な変更点は以下 の通りである。 1)研究会関係予算 項目           予算 i)後期研究会            99万円 ii)カスケード計画研究会       60万円 iii)カスケード計画ワークショップ   50万円 後期研究会としては2テーマ程度の採択を可能にするように研究会予算 全体を増額した。カスケード計画研究会は研計委が主催するが、次回の研 計委で内容をつめる。いままでと違って計画されている測定器で出来る物 理にテーマを絞って詳細に議論し、且つ、若い研究者を多く呼ベる研究会 にしてはどうか、など意見があった。 2)共同利用ワークショップ旅費を前年度50万円から60万円に増額し、計 算機共同利用旅費を20万円から10万円に減額した。共同利用ワークショ ップ旅費の内訳をカテゴリー1(共同利用実験)35万円、カテゴリーU (理論、ビジターを含む)25万円とした。理論研究者のセンター滞在を促 進するため今年度こういう予算措置で始めるものである。 4.カスケード計画での実験採択方式について今後の研計委で検討することと なった。世界の他研究所での採択方法、長所・短所について岸本、今井、藤 原、下田委員で、今後、調査報告することとした。 5.実質的にカスケード計画に向けて共同建設する研究者に作業しやすい環境 づくりをするために早期に共同建設者を決めるよう要望した。 6.昭和63年2月10日開催の研計委議事録(案)(RCNP-Z-374)は下記の ように訂正後、承認された。   1)1ページ4行目:「堀内」を削除。 2)1ページ6行目:「堀内」を「下 田、南園」の間に追加。 3)1ページ8行目:「堀内」を削除。 4)2ペー ジ27行目:「進け」を「進ん」に訂正。 5)6ページ:「24F03」を「23 F03」に変更。 6)7ページ:「(d,d)」を「(d,d)」に訂正。 7)9 ぺージ:「プロント」を「プロトン」に訂正。 7.その他 次回研計委を昭和63年9月7日(水)に開催することに決定した。尚、第 27回共同利用実験マシンタイム応募説明会を9月6日(火)に予定している。 別表1 昭和63年度研計委予算       63年度予算 研計委旅費              4回 共同利用計算費委員会旅費       1回 研究会旅費             165万 力スケード計画計画検討研究会旅費   60万 力スケード計画ワークショップ旅費   50万 共同ワークショップ旅費        60万 定期セミナー旅費           15万 計算機共同利用旅費          10万 共同利用実験旅費           520万 共同利用実験費           2,200万 共同利用計算費            320万                   3,400万