RCNP-Z-400                             元.5.18         研究計画検討専門委員会議事録(案)       日 時 : 平成元年4月18日(火) 10:30〜17:00       場 所 : 大阪大学核物理研究センター会議室       出席者 : 市村、大橋、大沼、岸本忠史、桑折、坂本、高松、 土岐、藤原、中村、松岡、松柳、宮武、山崎、池上、 小方、近藤、鈴木       欠席者 : 今井、岸本照夫、与曽井 [A] 報告事項 1.一般報告 ( 池上センター長 ) (1) 事務部の人事異動により、事務長に保田正次氏が着任した。 (2) 今年度理論部研究室員に相場浩和、養老真一両氏を採用した。 実験系研究室員として中西章夫氏を採用予定である。 なお、実験系研究室員として採用予定であった与曽井優氏は、 4月1日付で東京工業大学助手に採用されたため、研究室員を辞退した。 (3) 酒井英行氏が4月1日付けで東京大学理学部に転出した。 (4) 粒子線計測部門(流動定員2名)の新設に伴い、松木征史、安江正治両氏が着任した。 (5) ウプサラ大学放射線科学副部長 G.A.Tibell 教授を外国人招へい教授として 受け入れた(期間:平成元年3月7日〜4月10日)。 なお昭和63年度の外国人研究者等の来訪者は38名であった。 (6) 海外渡航は別紙1のとおり5件である。 (7) 平成元年度研究生として荒木実氏の入学を許可した。 (8) 核物理研究センター産学協同問題委員会を4月10日に開催し、松岡伸行氏に 係る奨学寄付金(東レ科学技術研究助成金)総額5,000千円の受け入れを承認した。 (9) 3月20日に、昭和63年度核物理研究センター放射線取扱講習会を開催した。    参加者は46名であった。 以上の報告の他、 リングサイクロトロン施設の設備・建物の建設進捗状況について説明があった。  2. 加速器部報告 ( 近藤加速器責任者 ) 1) AVFサイクロ卜ロンは前回委員会後大きなトラブルはなく、順調に稼働している。 2) 春の学会中に3基あるクーリングタワーの内最大のもの一基(300冷却トン)を    更新した。 3) 3月末に、リングサイクロ卜ロン用のRFキャビティー1台、フラットトップ キャビティー1台、入射・引出用電磁石及び電源が搬入された。 4) リングサイクロ卜ロンの主電磁石は順次製作中である。今年度から磁場測定を開始、 今年度中に4基搬入予定である。  3. 測定器部報告 ( 池上測定器責任者 ) 1) RAIDEN,CARP は順調に稼働している。 2) DUMASを使用する実験は今年度限りで終了の予定である。 3) リングサイクロトロン施設用の新測定器、ビームトランスポート系機器については、 素材は既に発注済みで、今後設計の詰めを行う。鉄材は炭素含有率が当初予定の 10分の1程度、0.002%Cの超高純度のものが製造済みである。  4. 共通部報告 ( 小方共通部責任者 )  1) 第27回共同利用実験は、4月6日に終了した。4月7日から第28回共同利用実験が 開始された。 2) 第27回共同利用マシンタイム、予備日、教育用マシンタイム及び共通ボンバード    実施実績について報告があった(別紙2,3)。 3) リングサイクロ卜ロン施設制御系について、ハードは今年度納入分であるが、    ソフトも今年度中に一応完成の予定である。この中には測定器関係の制御も    一部含まれている。  5. 理論部報告 ( 鈴木理論部委員 ) 1) 平成元年度共同利用計算費配分(23件、320万円)の委員会決定について報告があった。 又共同利用可能なプログラム一覧を公表することに関し質疑があった。 2) 昭和63年度計算機共同利用報告書を作成中である。 3) 理論部の長期滞在者向けの案内パンフレットを作成した。  6. その他 1) 2月9日及び4月17日開催の核運委報告として、次の事項について 松岡幹事より報告された。  @ 平成元年度研計委関係予算について。  A 上記予算に関連して、共同利用実験旅費に関する核運委での議論について。  B 核物理研究センターユーザーズ・マニュアル作成について。  2) 第28回共同利用実験費の配分は、研計委幹事中村、松岡及び共通部責任者小方の 3氏により協議決定された(別表1)。 [B] 協議事項  1. 平成元年2月8日開催の研計委議事録(案)(RCNP-Z-395)を承認した。    2. 第29回AVFサイクロトロン共同利用マシンタイム公募について、 協議の結果次の予定で行うことが決定された。 1) 第29回共同利用マシンタイム期間は、平成元年10月30日(月)から    平成2年3月末物理学会前日までとする。 2) 採択日数は、第28回共同利用の場合と同程度とする。 3) マシンタイム公募〆切は8月21日(月)、マシンタイム説明会は9月6日(水)とする。  3. 平成元年度研計委関係予算について 4月17日の核運委で決定された予算額に基づいて種々議論の結果、別表2の通り 決定された。この内、研究会旅費として、既に前期研究会分120万円が 決定されている。後期研究会は8月21日(月)を公募〆切とし、採択は次回研計委 (9月7日)で行う。  4. 新施設実験採択方式及び新施設共同利用実験費について 調査委員と幹事(今井、岸本、下田、藤原、中村、松岡)の検討結果の報告が行われ、 それに基づいて種々議論された。主な項目とその内容は以下の通りである。  1) マシンタイム期間 長期のものと、短期のものを設けること等。  2) 採択(審査)方法 マシンタイム申込み日数(期間)によって採択方法を変えること等。  3) 定常的な共同利用実験費 リングサイクロトロンを使用する実験は規模も大きくなり、準備も長期化する 方向なので、実験費の増額が必要である。研究テーマによっては、実験費を 重点的に配分すること等。  4) 概算要求規模のプロジェクト及び科研費等との関係科研費等を芽として プロジェクトの実現化をはかること、加速器関連のプロジェクトも議論すること等。  又、新施設での共同利用実験の開始時期及び実験テーマ公募時期についての  参考資料が配布された。 これらについては早急に結論を出すのは困難な点もあるので、今後も研計委で継続的に 協議してゆくことになった。 なお、以上の議論と関連するものとして、現在のAVFサイクロトロン共同利用 マシンタイムのテーマ説明会・採択に費やす時間を合理化するため  1) テーマによっては書類審査だけにすること、  2) 1人の委員が主に審査するテーマを少なくすること、  3) 研計委委員以外のレフェリーにも検討を依頼すること、    等について議論された。  5. その他 1) 核物理研究センターユーザーズ・マニュアル作成については、共通部が中心となって 検討することになった。 2) 共同利用実験旅費に関連して、マシンタイム参加人数についての議論が行われた。    次回公募書類に、共同利用旅費についてのコメントを追加することになった。 3) 新施設での研究計画、共同利用実験費、プロジェクト等についての研計委での 議論の参考とするため、3月13日〜15日に開催された研計委主催の   「サイクロトロン・カスケード計画」研究会についてのまとめを行うことになった。 4) 次回研計委は9月7日(木)に開催する。なお、第29回マシンタイム テーマ説明会は9月6日(水)に行われる。 別紙1                         海外渡航について                          職 名 氏 名       目  的 目的国   期  間     備  考 助教授 安東愛之 輔 極簿標的冷却法のテスト実験及び資料収集 スウェーデン 元.3.14〜元.3.25 助教授 斎藤高嶺 原子核物理学の研究 フランス 元.5.1〜2.2.28 文部省在外研究員長期 (甲種)研究員 教授 池上栄胤 ウサプラ大学との国際学術交流及びその成果発 表 スウェーデン 西ドイツ スイス、ソ連 元.5.6〜元.6.13 教授 近藤道也 第12回サイクロトロンとその応用国際会議出席 及び原子核の研究 西ドイツ、スイス 元.5.6〜元.5.31 国際研究集会派遣研究員 助教授 清水 昭 第12回サイクロトロンとその応用国際会議出席 及びセパレートセクターサイクロトロンの研究 西ドイツ、フランス 元.5.6〜元.5.25 別紙2            第27回 マシンタイム実施日数統計 課題実験 実験番号   責任者 割当日数 実施日数 未実施日数 27A01 須田利美 3.0 3.0 ― 27A02 沖花 彰 1.0 1.0 ― 27A03 関岡嗣久 4.0 4.0 ― 27A04 酒井英行 5.0 5.0 ― 27A05 岡村弘之 3.0 3.0 ― 27A06 野呂哲夫 5.0 5.0 ― 27A07 万波通彦 1.0 1.0 ― 27A08 秦 和夫 2.0 2.0 ― 27A09 谷川庄一郎 0.5 0.5 ― 27A10 小林晨作 5.5 5.5 ― 27A11 中野貴志 0.0 0.0 ― 27A12 斎藤悌二郎 2.0 2.0 ― 27A13 上垣外修一 3.0 3.0 ― 27A14 的場 優 3.0 3.0 ― 27A15 的場 優 1.0 1.0 ― 27A16 松岡伸行 3.0 3.0 ― 27A17 坂本直樹 1.0 1.0 ― 27A18 石井慶造 1.0 1.0 ― 27A19 小川英巳 3.0 3.0 ― 27A20 山県民穂 4.0 4.0 ― 27A21 下田 正 3.0 3.0 ― 27A22 小林俊雄 4.0 4.0 ― 27A23 永井泰樹 1.5 1.5 ― 27A24 加藤昌平 2.0 2.0 ― 27A25 山屋 尭 5.0 5.0 ― 27A26 羽鳥 聡 4.0 4.0 ― 27A27 宮武宇也 3.0 3.0 ― 27A28 松木征史 3.0 2.5 0.5                                小 計 76.5 76.0 0.5    予備日     実験番号      責任者 割当日数 実施日数 未実施日数 27C1 家入正治 0.5 0.5 ― 27C2 板橋隆久 1.0 1.0 ― 27C3 板橋隆久 0.5 0.5 ― 27B1 馬場 宏 0.5 0.5 ― 27F1 中井陽一 1.0 1.0 ―                小 計 3.5 3.5                     開発 実験番号     責任者 割当日数 実施日数 未実施日数 27DA 板橋隆久 4.0 4.0 ― 27DB 中村正信 2.5 2.5 ― 27DG 片山一郎 0.5 0.5 ― 27DG2 酒井英行 1.0 1.0 ― 27DM 野呂哲夫 2.0 2.0 ― 27DJ 森信俊平 3.0 2.5 0.5               小 計 13.0 12.5 0.5              合 計 93.0 92.0 1.0 別紙3                     第27回 AVF共同利用予備日 (C) 実施状況                      テーマ   責任者 参加者 申込日数 採択日数 実施日 27C-01 65Mev重要視分解能反応における微分 断面積のDUMASとSSD-CsIを用いた測定 家入正治(高エ研) 小林、坂口、中村、與曽井、家入、外川 中野、平田、野呂、上垣外、岩城 0.5 0.5 1/7 27C-02 粒子位置検出器による加速ビーム光学の測定 板橋隆久(RCNP) 板橋、近藤 1.0 1.0 2/3〜4 27C-03 13C5+の加速及び強度の向上 板橋隆久(RCNP) 板橋、近藤 0.5 0.5 2/20                  第27回 AVF共同利用教育用マシンタイム (F) 実施状況                   テーマ    責任者 参加者 申込日数 採択日数 実施日 27F-01 6Liによる陽子非弾性散乱の微分断面積、 偏極分解能の測定 中井陽一(京大理) 指導教官(小林、中村) 小林、坂口、中村、與曽井、外川、中野 平田、岩城、上垣外、清水、中井 1.0 1.0 11/24〜25                   第27回 AVF共同利用共通ボンバード (B) 実施状況                    テーマ    責任者 参加者 申込日数 採択日数 実施日 27B-01 重イオン核分裂におけるcharge distribution と neutron systematics 馬場 宏(阪大理) 斎藤、高橋、杜、湯川 0.5 0.5 1/11 別表1          第28回 AVFサイクロトロン共同利用実験費配分 整理番号    責任者 一般経費 ターゲット 検出器 合計 28A01 秦 和夫 30 30万円 28A02 上蓑義朋 28A03 坂本直樹 10 10万円 28A04 石井慶造 28A05 高橋憲明 10 10万円 28A06 万波通彦 28A07 谷川庄一郎 28A08 山中龍彦 28A09 中野貴志 5 20 25万円 28A10 岡村弘之 28A11 小林晨作 10 21 31万円 28A12 與曽井 優 6 4 10万円 28A13 中村正信 40 40万円 28A14 坂口治隆 20 21 41万円 28A15 野呂哲夫 10 10 20万円 28A16 松岡伸行 15 15 30万円 28A17 関岡嗣久 28A18 酒井英行 108 108万円 28A19 魚住裕介 10 10万円 28A20 的場 優 25 25万円 28A21 藤原 守 65 65万円 28A22 中山信太郎 10 10万円 28A23 小川英巳 28A24 山屋 尭 28A25 斎藤悌二郎 28A26 加藤昌平 28A27 上垣外修一 90 90万円 28A28 下田 正 10 40 50万円 28A29 馬場 宏 28A30 馬場 宏 28A31 鹿取謙二 28A32 羽鳥 聡 40 40万円 28A33 宮武宇也 20 50 70万円 28A34 松木征史 15 15万円 28A35 田中正義 90 90万円 小 計     820万円  液体 He     90万円 (合計600?)  イオン源材料、ガス 130万円 ( 6,7Li,36Ar)  共通ターゲット    25万円 (CD2,10g)  その他   総 計    1,065万円                                        別表2                                                    平成元年度研計委予算      研計委旅費                   4回      共同利用計算費委員会旅費            1回      研究会旅費・カスケード計画検討研究会旅費  185万円      カスケード計画ワークショップ旅費       70万円      共同利用ワークショップ旅費          50万円      定期セミナー旅費               15万円      計算機共同利用旅費              20万円      共同利用実験旅費              520万円 共同利用実験費              2,200万円      共同利用計算費               320万円