RCNP-Z-435                                    2.11.1          研究計画検討専門委員会議事録 (案)         日 時 : 平成2年9月6日(木) 11:00〜18:00         場 所 : 大阪大学核物理研究センター会議室         出席者 : 大沼、上村、工藤、桑折、酒井、土岐、永井、              中村、堀内、三尾野、宮武、本林、池上、小方、              近藤、鈴木、野呂、松岡、松木         欠席者 : 滝川、政池 (政池氏は共同利用実験テーマ説明会には出席)                  [報告事項] 1. 一般報告 ( 池上センター長 ) 1) 6月1日付で、外川浩章氏が助手に採用され、板橋隆久氏が助教授に昇任した。 2) 理論系研究室員として金山典世氏、田所智氏をそれぞれ採用した。 3) 助手ポストを借用出来ることとなり、近く公募を行うこととなった。 4) 大阪大学核物理研究センター長候補者選考規定の一部が改正された。 5) 科学技術庁の立ち上り検査に伴う指導により共同利用者に対する放射線管理上の   手続きが改正された。 6) その他、平成3年度概算要求事項、海外渡航者等につき、説明或いは報告があった。 詳しくは、平成2年9月4日開催の核物理研究センター運営委員会議事録(RCNP-Z-432) を参照のこと。 2. 加速器部報告 ( 近藤加速器部責任者 )   A) AVFサイクロトロン  1) 大きな故障はなく、順調に稼動している。  2) リングサイクロ卜ロン運転に備え、種々の補修・更新を進めている。 B) リングサイクロ卜ロン  1) リングサイクロ卜ロンの建設はほぼ順調に進んでいる。近く総合的な磁場測定を 開始する予定である。  2) リングサイクロトロンヘの入射ビームラインとなるN実験室では制御配線等が   始まった。 3. 測定器部報告 ( 池上測定器部責任者 )  1) DUMASの利用停止後、最近ではCARPの利用が活発になってきた。  2) 新実験室は建物の内装が完成し、間もなく墨入れが開始される。  3) 共同利用者に新施設の各測定器建設に関する情報を提供し、また、開発マシンタイム での協力を呼びかける場として、冬期にワークショップを行いたい。ワークショップ の日程・形態については現在検討中である。 4. 共通部報告 ( 小方共通部責任者 )  1) 第30回AVF共同利用実験は順調に消化している。  2) 電力事情を考慮し、9月初め1週間はAVFサイクロ卜ロンの運転を休止した。 松木グループの実験は第31回共同利用期間に実施される。  3) リングサイクロトロン制御系は既に納入されている。 5. 理論部報告 ( 鈴木理論部委員 ) 平成2年度の定期セミナーの実施状況、共同利用計算費の執行状況及び報告書の 出版状況について報告がなされた。 6. 幹事報告 ( 野呂研計委幹事 )  1) 平成2年度後期の研究会公募に対する応募はなかった。  2) 平成2年度前期研究会、共同利用ワークショップ、カスケード計画ワークショップの    実施状況および申し込み状況について報告がなされた。                                                [協礒事項] 1. 議事録承認  平成2年5月10日開催の研計委議事録(案)(RCNP-Z-424)は  1頁最下段「運営協議員会」を「運営委員会」に訂正後承認された。 2. 第31回AVFサイクロ卜ロン共同利用実験採択について  共同利用応募書類及び平成2年9月5日(水)開催のテーマ説明会での発表をもとに  マシンタイム配分について討議し、別表1の通り決定した。また、共同利用実験費の  配分については研計委幹事宮武、野呂及び共通部責任者小方の三氏に委任した。  (後日協議の結果別表2の通り決定した。) 3. 第32回AVFサイクロトロン共同利用マシンタイム公募について  協議の結果、次の予定で行うことが決定された。  1) 採択日数は50日程度とする。  2) マシンタイム公募締切は1月21日(月)、マシンタイム説明会は2月6日(水)とする。 4. 平成2年度研究会旅費及びカスケード計画旅費の割振りについて  研究会旅費を155万円(内55万円は前期研究会旅費で消化済み)、カスケード計画  ワークショップを140万円とした。 5. 平成2年度後期の研究会再公募について  応募締切を10月22日として再公募を行うことに決定した。採択は委員長・幹事が  協議の上、10月末頃決定する。 6. 平成2年度共同利用実験費の使途について  種々の議論の結果、平成3年度以降に実行が企画されている実験を対象に実験費の  公募を行うこととなった。公募内容は現行のマシンタイムなしの実験申し込みに  準ずるものとし、公募要領の作成及び配分額決定は委員長・幹事及び共通部責任者に  一任された。応募締切は10月22日で10月末頃配分を決定するものとした。 7. 学会シンポジウムについて  平成3年春の物理学会において核物理研究センター新施設関係のシンポジウムを  開催してはどうかとの提案がなされ、委員長・幹事で具体的な検討を行うこととなった。 8. 新施設での実験採択方式について  1) これまでの研計委での検討結果(RCNP-Z-400、RCNP-Z-407)及び前回の議論を   踏まえた実施案が委員長及び幹事より提出され、種々の議論の結果、当面は   その実施案の形でスタートすることとした。実施案の若干の修正や語句の調整は   委員長・幹事に一任された。 後日、委員長・幹事で協議の結果、別紙を実施案とすることにした。  2) 今後審議を継続すべき懸案事項として、   @ 採択委員の構成について(研計委委員以外への依頼を行うか否か)   A 実験結果の評価方法の見直しについて   B リングサイクロトロン実験とAVFサイクロトロン実験との関連について   (別枠とすべきか否か) が残っていることを確認した。 9. 次回研計委  次回研計委は平成3年2月7日(木)に開催する。  尚、第32回マシンタイムテーマ説明会は2月6日(水)に行われる。 別表1                     第31回 AVFサイクロトロンマシンタイム配分 整理番号 実験テーマ 申込日数 採択日数 責任者 31A01 コンボイ電子の生成過程 2日 2日 万波通彦(京大工) 31A02 陽子に対する金属元素の阻止能のエネルギー依存症U 2日 1日 坂本直樹(奈女大理) 31A03 偏極ビームによる準弾性散乱の測定 2日 1.5日 坂口治隆(京大理) 31A04 2H(d(over-right-arrow),pp)nn反応による3体FSI 5日 4日 林 俊治(京大理) 31A05 RAIDENによる16O(d,2He)反応の測定 6.5日 6.5日 岡村弘之(東大理) 31A06 (7Li,7Be)反応による28Si,40Caのアイソ・ベクター状態の励起 6日 4.5日 中山信太郎(徳大教養) 31A07 高分解能偏極ビームによる巨大共鳴領域の観測(RDC及び関連する回路の改良・開発) 0 0 栄 武二(九大工) 31A08 核子移行反応による中性子軌道充填状況の調査 4.5日 3.5日 魚住裕介(九大工) 31A09 (d(over-right-arrow),d’)反応による32Sの高励起状態の研究 5日 4日 斎藤悌二郎(東北大核理研) 31A10 RAIDENによる原子の内殻電離の研究 2日 2日 石井慶造(東北大RIセンター) 31A11 40Ca核のアルファ・クラスター状態励起 7日 6日 山屋 尭(東北大理) 31A12 Measurement of high-quality 9Be(p(over-right-arrow,p)data for the description of the final state interaction in 10B(e,e’p) and 10B(γ,p) experiments 3日 2.5日 G.van der Steenhoven (NIKEFF-K) 31A13 18O(p(over-right-arrow),p’)反応による18O核の1+状態及びO−状態の研究 3日 2日 萩野晃也(京大工) 31A14 マイクロストリップ半導体検出器の放射線損傷に関するビームテスト 1日 1日 田村詔生(広島大理) 31A15 固体中を進むイオンエネルギー損失における荷電状態依存症の研究 4日 3日 小川英巳(奈女大理) 31A16 Measurement of the 4He (4He,3He) 5He(g.s.) Angular Distributions at 120MeV; Test of DWBA Theory for Pickup to Unbound Final States 3日 2.5日 R.E.Warner(Oberlin Col.) 31A17 液体ヘリウム中の不純物イオンの振舞い 1日 1日 高橋憲明(阪大教養) 31A18 Tz=−3/2, A=4n+1核のβ−崩壊分岐点比の絶対値測定 6日 4.5日 宮武宇也(阪大教養) 31A19 固体内光ポンピング磁気共鳴による164Tmの核磁気モーメントの測定 4日 3日 下村浩一郎(京大理) 31A20 重イオン融合核分裂とFast fissionの質量分割機構 6日 5日 馬場 宏(阪大理)                                      合計日数    73日  59.5日 別表2           第31回 AVFサイクロトロン共同利用実験費配分 整理番号 責任者 配分額 31A01 万波通彦 31A02 坂本直樹 10 31A03 坂口治隆 70 31A04 林 俊治 60 31A05 岡村弘之 111 31A06 中山信太郎 31A07 栄 武二 75 31A08 魚住裕介 25 31A09 斎藤悌二郎 31A10 石井慶造 31A11 山屋 尭 31A12 G. van der Steenhoven 31A13 萩野晃也 31A14 田村詔生 31A15 小川英巳 31A16 R.E. Warner 31A17 高橋憲明 31A18 宮武宇也 123.5 31A19 下村浩一郎 31A20 馬場 宏             その他                 液体He(合計500?)         75                 イオン源用 6Li, 7Li関係 30 総  計           579.5万円 別紙              1992年以降の共同利用実験採択方式案 1990.9.6. 研計委委員長・幹事   1) 実験申し込み   ● 実験テーマの遂行に必要な総ビーム日数・総予算を一括して申し込むものとする。     装置のテスト・収量の推定のためのマシンタイムも1テーマとなり得る。   ● 実験期間は最長で2年とする。   ● 実験申し込みは常時受け付けられる。   ● 申し込みには総ビーム日数・総予算の他、1年以内のテーマについては実施スケジュール     (消化希望時期)を、1年以上のテーマについては当面1年間の実施スケジュールを記載する。   ● 実験採択後、特に理由のある場合にはビーム日数・予算に関する変更を申請出来る。   2) 説明会   ● 採択に先だって現行と同様の実験テーマ説明会を開く。   ● 2年に亘るテーマについては原則として1年経過時に経過報告を行う。     また、2年次の実施スケジュールも提出する。   3) 採択   ● 採択は原則として年2回行う。   ● 採択にあたっては申し込みテーマの遂行に必要と認められる総ビーム日数・総予算を決定する。      ● 長期に亘るテーマに関しては、向こう半年間の実施日数、更にその先半年間の概略実施日数     及び年度毎の予算配分が決定される。   ● 各期間の全ビーム日数の内、先送りによって占められる割合は20〜30%以下を目処とする。   4) 実施   ● 実施スケジュールは核物理研究センターによって組まれる。その際、採択時に決定された     実施時期よりの若干の変更は有り得るものとする。