RCNP-Z-497                             1993.2.2.       研究計画検討専門委員会議事録(案)       日 時 : 平成4年10月16日(金) 10:00〜18:00       場 所 : 大阪大学核物理研究センター 大会議室       出席者 : 杉本、滝川、旭、松柳、中川、市村、工藤、小林(俊)、 坂口、桑折、村上、山屋、土岐、松岡、藤原、下田、 水野、近藤、小方、鈴木 (運営委員会より)江尻       欠席者 : 池上 [A] 報告事項 1. 一般報告 (池上センター長代理‐小方共通部責任者) (1) 安東愛之輔助教授が平成4年4月1日付で理化学研究所大型放射光施設蓄積リング 研究室長に転出した。野呂哲夫氏が7月16日付で助教授に昇任した。 学振特別研究員として大西明氏、北川尚氏、下村浩一郎氏がセンター配属となった。  (下村氏は6月1日付で東大理学部中間子科学研究施設助手に転出した。) 研究室員として福井隆裕氏、会沢成彦氏、平田祥一氏、大島隆氏が採用され、 また内地研究生として九州東海大の佐藤亮代氏を受け入れた。 本センターの助手人事と教授人事が進行中である。事務長の異動を始めとする事務系 職員の大幅な人事異動があった(詳細は核運委議事録RCNP-Z-486を参照)。 (2) 平成4年3月26日に放射線取扱安全講習会を行った。講師に広島大学工学部の 葉佐井博巳氏を招き、有意義であった。 (3) RCNP Kikuchi Schoolを11月16-19日に行う予定である。 テーマは「Spin Physics at Intermediate Energies」である。 (4) 本センターが本年度より全国研究所長会議の正式構成メンバーとなった。 (5) センター内に自己評価委員会を設置した。自己評価は、他部局のものと併せ、 大阪大学白書として刊行される。 (6) 本学医学部が本センター並びに微生物病研究所と共同で要求していた大学院重点 特別経費「サイクロ卜ロンによるガンの粒子線治療の基礎的課題に関する共同研究」 が認められた。予算規模は1億円弱である。 本センターとしては学際共同研究の一環と考えている。 2. 所内各部の報告(加速器部、測定器部、共通部、理論部) [a] 加速器部報告(近藤加速器部責任者、並びに三浦リングサイクロトロン責任者) (1) AVFサイクロトロン 大きな故障はない。Dee系統冷却用配管の水洩れに対しては共軸内筒の外から 銀ロウ付けを行った。 (2)リングサイクロトロン  陽子ビーム200MeVと300MeVが共同利用に供されてきた。 350MeVの陽子加速にも成功した。 400MeV陽子については、EIC、EEC(入射、取出系)の電極に問題があったので、 夏休み中に交換した。MECについては500Aから700Aに電源増強、冷却強化を 行った。現状ではリングサイクロトロンヘの入射電流は20nA、内部では10nA、 取出し電流は1nAの程度である。RFの安定化によりビームのエネルギー分解能の 向上を目指している。その結果、△E=300keVから150keVにまで改善している。 重水素ビームは150MeVの加速に成功した。重水素の最高エネルギー200MeVの テストも行う。3Heビームは450MeV加速に成功している。 現状での共同利用の未実施日数分は大部分が陽子ビーム400MeVのテーマであり、 今後消化できる予定である。 (3) ECR重イオン源 重イオン源はネオマフィオスを仏国のグルノープルでテストを行い、平成3年度 3月末に納入になった。グルノープルの技師が2週間滞在し、AVFサイクロトロン棟の 2階に設置した。センターでのテスト結果グルノープルでのデータよりやや悪いが ほぼ同様の結果が得られた。固体イオンについてはテストの準備中である。 入射系には5〜6000万円必要であるが来年度予算で考える。 重イオン加速は、内部イオン源により14Nから始める。重水素、3Heの次の段階である。 年内にはテストできる。現状ではモニターなしで運転しているものが4箇所あり、 ビーム調整に時間がかかっている。  [b] 測定器部報告(池上測定器部責任者代理、畑中測定器部代表) (1) ライデン、カープを主とするAVFサイクロトロン関係の測定器は、共同利用実験に   順調に使用されている。 (2) 300MeV偏極及び非偏極陽子ビームを用い、グランド・ライデン、中性子実験装置の 開発、テスト実験(5月4日まで)、平成4年度前期共同利用実験( 5月6日より) を行っている。 (3) グランド・ライデンの各構成機器、検出器の調整は順調に進行している。 ただ、加速器からのビームの性質(エネルギー分解能、取り出し軌道の安定性等)が 十分でなく、グランド・ライデン本来の性能テストには至っていない。 現在得られているエネルギー分解能は三百数十keVで、この値はビームのエネルギー 分解能を反映していると考えている。先日の加速器開発の機会に、エネルギー分解能の 良いビームを入射し、フラットトップ空洞にかける高周波電圧の位相を調整すること により、150keVの分解能が得られた。 (4) 中性子測定で重要な、ビーム間引き、シングル・ターン取り出しは可能となった。 ビームの時間分解能は現在約0.5nSであり、中性子検出器と回路を含めた全系の 時間分解能は約1nSである。現在の飛行距離(約60m)では、300MeVに対し、 3MeVのエネルギー分解能になる。テスト実験として、2H、12C、40Caを標的とする 準弾性散乱の微分断面積及び偏極分解能を測定した。 平成4年度前期共同利用実験として、p-2H散乱の偏極移行(DNN)を利用して、 中性子ポラリメータの校正を行った。 200MeV陽子の加速成功に伴い、200MeVでの実験も始まっている。 (5) 2次ビームコースのビームを用いた開発は、重イオンの加速を待って行う予定である。 現在各構成機器の最終調整及び制御系の整備を行っている。 スインガー電磁石を含む機器の設置は全て終了している。 (6) グランド・ライデンの下流に設置されるスピン回転用双極電磁石( DSR )と 大口径スペクトログラフが据え付けられた。 (7) グランド・ライデン用焦点面ポラリメータに使用される、大面積MWPCが1面 納入され、ビームによるテストを開始する。 [c] 共通部報告(小方共通部責任者) (1) 第33回(1991年度後期)AVF共同利用並びにリングサイクロ卜ロンによる テスト実験が行われた。実施日数は8.5日であった。その他教育用マシンタイム、 開発等の実施状況の詳細については資料1を参照。 (2) 1992年度前期のAVF並びにリングサイクロ卜ロン共同利用を実施中である。 10月15日現在でAVFマシンタイムは全て消化している。リングサイクロトロンの マシンタイムは21日分が未消化であるが、400MeVの陽子ビーム加速成功により 消化に向かう。詳細については資料2を参照。 (3) 中央計算機のレンタル料が平成3年度3月より増額になった。FACOM1800/20を   導入し、利用を開始した。非常によく利用されている。オフラインデータ解析用に   VAX4000/500を平成4年9月に導入した。 [d] 理論部報告(鈴木理論部責任者) (1) 共同利用計算費 詳細は共同利用計算費委員会報告(後述の[A3]項)を参照。平成3年度計算費は 3月末で使用終了。 実績報告書はRCNP-Z-475、計算詳細報告書はRCNP-P-121として出版した。 平成4年度共同利用計算費は計算費委員会(4月2日)で22件が採択され、使用を開始した。 平成4年度大型計算プロジェクトは計算費委員会(8月3、4日)で6件が採択され、 使用を開始した。 (2) RCNP計算機共同利用 ・宮川和也 (岡山理科大) (1992.7.1−2) 1.6万円 「核反応の3体モデル」 ・高木卓司 (尾道短大)   (1992.9.7) 1.7万円 「Delta-hole approach to (γ,π-p) reaction at resonance energy」 ・相場浩和 (光華女子短大) (1992.9.16-17, 9.21-26) 2.0万円 「非可積分模型における応答模型のゆらぎ」 (3) 理論・定期セミナー ・湯川哲之 (KEK) (1992.7.8) 「量子カオスの問題点」 (4) 理論コロキウム (所外visitorによるもの) ・全 卓樹 (法政大) (1992.6.4) 「原子核における量子カオス:最近の話題」 ・宮川和也 (岡山理科大) (1992.7.2) 「Poles Near Threshold」 ・熊野俊三 (Indiana Univ., USA) (1992.8.27) 「原子核内のパートン分布」 ・藪 博之 (Univ. Regensburg, GERMANY) (1992.9.3) 「Nucleon Spin Structure in a Relativistic Constitutent Quark Model」 ・小平治郎(広島大) (1992.10.21) 「スピン構造関数と摂動論的量子色力学」 ・野沢 智(Queen's Univ., CANADA) (1992.10.23) 「Electromagnetic Excitation of Nucleon Resonances below 2GeV」 (5) その他 ・初めての試みとして、理論部内の「研究成果発表会(反省会)」を  1992年2月28日に行った。 ・「理論部滞在者のための核物理研究センター案内(1992年度版)」を作成した。  またこれまで理論部で作成していた「RCNPへの交通案内」は、改訂版が  RCNP秘書室で作成されている。 3. 共同利用計算費委員会報告(鈴木共同利用計算費委員会委員) (1) 共同利用計算費委員会が1992年4月2日に開かれた。 詳細は議事録RCNP-Z-475を参照。ここでは次の議論と決定が行われた。 1. 平成4(1992)年度共同利用計算費の配分 22件、総額598.3万円の申請に対し、総額450万円の計算費を配分した。 この際、大型計算プロジェクト開始を前提に、単一プロジェクトの計算費に対して 一定の制限を設けた。 2. 共同利用計算費の使用に関して、報告書式を検討した。 3. 大型計算プロジェクトの募集に関して、公募要項・応募様式・レフェリー 依頼様式を定めた。 (2) 1992年8月3、4日に開かれた共同利用計算費委員会においては、委員会に先立ち、 8月3日午後に「原子核物理学における大型計算」に関するワークショップを開き、 大型計算プロジェクトの提案内容説明と、具体的実施方法についての討論を行った。 詳細は議事録RCNP-Z-488を参照。 1. 平成4(1992)年度大型計算プロジェクトの採択 7月6日に締め切った公募に対し8件の申込があった。 各年度に対する予算要求額は次の通り 1992(平4)年度 353万円 1993(平5)年度 577万円 1994(平6)年度 100万円、 総額1030万円。 これに対して、レフェリーの意見及びワークショップでの質疑を基に検討し、 6件を採択した。 2. 大型計算プロジェクトの具体的運用方針について 「採択結果のお知らせ」、「大型計算プロジェクトの利用に当たって」、「実績報告書」の 各様式を決定した。また申込書様式についても再検討した。なお、次回の募集は 1993年初めに行うことになった。 3. 計算費との関連でRCNP中央計算機の次回の更新に対する考え方と、理論グループの 共同利用の今後について討論した。 4. 研計委報告(水野研計委幹事) (1) 平成4年6月30日の核運委において研計委関連の現況報告を行った。 その内容は以下の通りである。 1. リングサイクロトロン共同利用実験について前回2月研計委に採択された実験で    申込のあった実験用金属フォイルターゲットの購入については資料3のように    決定された。 2. 平成4年度の研究会については、採択された2件とも非常に盛況であり、 活発で有意義な議論が行われた。     研究会テーマ 「準弾性散乱の原子核物理学」            世話人     (深山良徳、鈴木徹他)     実施時期 平成4年6月8日〜10日     旅費 70万円         研究会テーマ 「原子核におけるクォーク・ハドロンのダイナミクス」 世話人 (北川尚、田所智他)  実施時期 平成4年6月11〜13日 旅費 60万円          3. 共同利用ワークショップの実施(6月30日現在)        テーマ 「原子核の準位スぺクトルと行列要素における統計的性質の研究」    参加者 (全卓樹、相場浩和、鈴木徹)    実施時期 平成4年6月3〜5日    旅費 3.9万円        テーマ 「しきい値近傍でのパイ中間子発生機構の研究」        参加者 (上田保、田村圭介、水野義之)    実施時期 平成4年6月5〜6日    旅費 2.3万円     4. RCNP大型計算プロジェクトの第1回募集を行った  (詳しくは、共同利用計算費委員会報告[A3]項を参照)。 (2) 研計委に対してオブザーバーとして核運委の委員の若干名に出席して頂く件について、平 成4年6月30日の核運委により要請があった。人選についてはセンター長と 核運委幹事の中井浩二氏及び研計委委員長土岐博氏と研計委幹事で相談した結果、 以下のようにお願いした。 ・10月15日 (テーマ説明会) に核運委委員より永井泰樹氏、鷲見義雄氏の出席 ・10月16日 (研計委会議) に核運委委員より江尻宏泰氏の出席 核運委幹事の中井浩二氏には研計委関係の全資料をお渡ししたところ、実験申込書の 書き方が非常に不十分であり、もっとよく考えるべきであるとの厳しいコメントがあった。 (3) 前回2月に申込のあったテーマのうち、E19(責任者:高橋憲明氏)については、 今回の研計委で詳細説明をお願いすることになっていた。今回は御本人の海外出張と 重なるため、次回にお願いすることにした。 [B] 協議事項 1. 議事録の承認 平成3年度2月6日に開催された研計委の議事録(RCNP-Z-487)については 以下の訂正の後、承認された。 1) p.1、出席者(旧委員)の「松柳」を削除。 2) p.3、[c]共通部報告の(1)において、「第34回」→「第32回」、 「第35回」→「第34回」 3) p.11、資料4において、E12実験の使用コースは「WN」→「G」 4) p.14、資料7、最終行の「RUNP」→「RCNP」 5) p.15、資料7、第1行の「RUNP」→「RCNP」 2. AVF並びにリングサイクロトロン共同利用実験の採択 (1) AVF並びにリングサイクロトロン共同利用に対する今回の応募書類、及び10月15日の テーマ説明会での発表と質疑応答をもとに、申込テーマに対する採択とマシンタイムの 配分について議論した。今回の新規採択の日数については、センター側のマシン開発と 共同利用との日数状の配分の目安、並びに、未消化の日数、前回採択された今後実施 予定の日数等とのバランスの上から、種々議論があった。 (これらの日数については資料4を参照) その結果、各テーマの採否の結果も勘案してAVF共同利用を14日、リング共同利用を 25日とすることとし、各テーマの採否と日数配分については資料5の通り決定した。 (2) 今回の新規申込テーマに伴う共同利用実験費の申込金額総計は、2495,7万円であり、 前回分と合わせて今年度の申込額合計は5989,7万円となった。 一方、今年度の共同利用実験費予算枠は4000万円(後期分の枠としては1739万円) である。研計委においては採択テーマの申込予算合計との整合性を確認した後、 配分については研計委幹事の下田、水野および共通部責任者の小方の三氏に委任した。 後日協議の結果、資料6の通り決定した。 (2) テーマ説明会に出席をお願いした核運委委員(永井氏、鷲見氏)からは、コメントが あったので、これを研計委としての採択の後に読み上げて紹介した。 永井氏からは、かなりのテーマが説明者の勉強不足のため面白味が感じられない、 プレゼンテーションはもっと工夫を要するし、先ず勉強が必要、との趣旨の厳しい コメントがあった。また、鷲見氏からは個々のテーマについて、的確で各テーマの 核心を突くコメントを頂いた。その内容は研計委において合意された採択の判断理由に 対して殆ど同じものであった。 3. 1992年度後期におけるRCNP研究会の採択 (1) 今回の申込は2件あり(資料7参照)、採択に当たって次のような議論があった。 1. 軽重イオン間相互作用の研究」については、オープンにして、広く参加を募るように。 2.「重イオンで作られる高温・高密度核物質」については、京都グループとドイツの   グループの突合せは既に行なってきているのでオープンにして参加者を集めて   ユニークさを出して頂きたい。多角的に見ることにより新しい成果を出すように。 批判的な総括を是非入れて頂きたい。また、外国人研究者も招いてはどうか (例えば韓国、米国西海岸などは予算枠内で可能)との意見も出された。 (3) 以上の議論を経て、両研究会とも採択となった。 研究会用の旅費予算の後期割り当て分は100万円であったため、カスケード計画・ 次期計画ワークショップ予算の枠から不足分20万円を充てることとし、後期研究会 合計120万として、資料7の右欄の様に決定した。 4. 懸案事項について (1) 採択委員の構成について 採択委員の構成について、従来からの原子物理等の学際分野の申込テーマの定着化、 また今後の宇宙線分野、医学分野の申込が予想される事態等に、より専門的に対応 する為に、研計委採択委員構成の見直し案が今回具体的に提案された。 この見直しについては従来から懸案事項であり、過去の4回ほどの研計委でも既に 議論されてきたものである。これらを踏まえて種々議論した結果、次のように決定した。 委員長・幹事の判断により必要と認められれば、それに応じて研計委委員以外に 複数の分野の異なるレフェリーを依頼できることとする。 特に実験の実施可能性については、センター側にも相談後を1人依頼できるものとする。 人選については事前に研計委委員に問い合わせを行い、その際の、提言を参考にして 最終的に委員長がレフェリーの依頼を行うこととする。 (2) 中規模実験プロジェクト課題の公募と採択について 中規模実験プロジェクトの進め方については、従来の数回の研計委にわたって懸案 事項であり、種々の議論を行ってきた。今回はこれらの議論の記録を議事録より 紹介した後、これらを踏まえて、資料8の提案について議論を行った。 種々討議を行ったが結論を出さず、次のようにさらに検討を続けることとなった。 即ち、一件当り数千万円から一億円という規模の計画は、どちらかと言えばRCNPでの 研究設備整備の一環として、研究の方向の一つを形成しうるものが含まれる。 そのための研究会やワークショップにより研究のアイデアを啓発し、検討を積み重ねつつ 行う方向で、この件の議論をさらに進めることとする。 (3) RCNP長期計画検討の進め方について RCNPリングサイクロトロン建設期間の終了に伴い、本センターの次の段階を含む 長期的な研究施設整備計画についても検討すべき時が来ており、本研究計画検討専門 委員会としても、長期計画検討の進め方について、過去数回の研計委において継続的に 議論を行ってきた。この問題については、上記の項目(2)の中規模研究計画検討の進め方 とも関連するため、両者を含めて次回の研計委で再度検討することとなった。 5. その他 (1) 共同利用者からの要望として、実験終了後のデータ解析を本センターに来所して 行う為の旅費支給の希望が出ている。これは本センターにおいては前例が無かったため、 要求の妥当性について議論し、基本的に可能とすることにした。特に、今期分については 申込のあった分について考慮し、次回以降は、実験テーマ申込書に必要に応じて来所予定 回数とその計画、旅費希望額等を記載して頂くこととした。 (2) 本センターにおける共同利用ワークショップや研究会に対して外国人研究者を招く 可能性については、特に核運委委員の江尻氏により、積極的に評価する方向で議論 があった。今後は、これを実施する際の事務上の問題点等を調査検討しつつ、 前向きに対応する方向で意見が一致した。  次回: 次回の研計委は2月5日(金)に、また実験申込テーマ説明会を2月4日(木)に、 それぞれ開催することとなった。 資料1       *** 第33回 マシンタイム 実施日数統計 ***              1992.5.6. 迄  実験番号    責任者     割当日数    実施日数   未実施日数   *** (課題実験) ***  33A01    酒見泰寛      4.0       4.0       −  33A02    坂本直樹      1.0       1.0      −  33A03    万波通彦     2.0       2.0       −  33A04    小川英巳      1.5       1.5      −  33A05    石井慶遣      2.0       2.0       −  33A06    魚住裕介     1.0       1.0       −  33A07    田村詔生 1.0      1.0       −  33A08    村木 綴      0.0       0.0       −  33A101 藤原 守 8.0 (2.0) −  33A102 細野和彦 5.0 (2.0) −  33A103 坂口治隆 7.0 (4.0) −  33A104 水野義之 2.0 (0.0) −  33A105 中村正信 1.0 (0.0) −  33A106 中山信太郎 3.0 (1.5) −  33A107 坂口治隆 0.0 (0.0) −  33A108 酒井英行 9.0 (6.0) −  33A109 村上哲也 2.0 (0.0) −  33A110 福永清二 1.0 (1.0) −  33A111 桑折範彦 2.0 (1.0) −  33A112 村木 綏 0.0 (0.0)              小  計     52.5 (17.5)  21.0 但し、3A101以下はリングサイクロトロンテスト実験申込日数で、 ( )内は優先度Aの日数 *** (予備日) *** 33F01    川端正徳 1.0   1.0      − 33F02    山越 淳 1.0  1.0      − 小  計      2.0       2.0     0.0 *** (開発) *** 33DA 板橋隆久 4.0 4.0      − 33DJ 宮武宇也 2.0 1.0      1.0 33DM1 野呂哲夫 2.0 2.0       − 33DM2 松岡伸行 1.0 1.0       −        小  計      9.0       8.0      1.0        合  計      63.5       31.0      1.0 *** (保守,休止) *** 33M (保守)       10.0 33S (休止(工事を含む)) 57.0        小  計              67.0        合  計      63.5       98.0      1.0                                                                   資料2      *** 1992年度前期 マシンタイム 実施日数統計 ***                               1992.10.15. 現在    実験番号   責任者    前期割当日数   実施日数  未実施日数    *** (課題実験) ***     E01 魚住裕介 2.0 2.0 −     E02 小川英巳 2.0 2.0 −     E03 坂本直樹 1.0 1.0 −     E04 宮武宇也 2.0 2.0 −     E05 坂口治隆 2.0 2.0 −     E06 中村正信 2.0 2.0 −     E07 坂口治隆 6.0 0.0 6.0     E08 藤原 守 6.0 0.0 6.0     E12 的場 優 0.5 0.5 −     E15 桑折範彦 2.0 0.0 2.0     E16 畑中吉治 5.5 1.5 4.0 E17 酒井英行 3.0 0.0 3.0 E18 酒井英行 4.0 4.0 −          小  計     38.0       17.0     21.0 *** (予備日) *** F01 吉村政人 1.0 1.0 − F02 川端正徳 1.0 1.0 − B01 坂井光夫 0.5 0.5 − B02 馬場 宏 0.5 0.5 −                    小  計 3.0 3.0          合  計      41.0       20.0     21.0 *** (保守,休止) ***    M (保守) 10.5    S (休止(工事を含む)) 75.0                  小  計 85.5         合  計      41.0     105.0     21.0                   資料3 1992年度前期核物理研究センター共同利用実験費内訳のうちターゲット購入費配分の詳細一覧 核 種 縦×横  厚さ 申込者 配分額     コメント Natural C 3×5 cm2 1mg /cm2 E5 坂口  10万 一枚分を配布する。 34S (購入+製作) E8 藤原   − 高価。見込み薄のため購入を延 期し再度調査する。 NatCa インゴット  〜100g E17酒井  20万 購入する。 48Ca 2×3.5 cm2  5mg / cm2 E9 藤田   − 希望時期は1993年度。粉末購入 について申込者の資料がある。 54Cr 3×2 cm2 5mg / cm2 E8 藤原  90万 高価で製作が難しいので製作は 専門家に依頼する。 58Ni 2×2 cm2 50mg / cm2 E13 山県  45万 〜10mg/ cm2のものがあるが厚さ の点で新たに購入する。 98Zr 3×2 cm2 50mg / cm2 E7 坂口 100万 材料費100万円程度で購入し、 加工法を考えて頂く。 90Zr 2×2 cm2 50mg / cm2 E13 山県 − 上記E7と併用でよい。フランス では供給できない。 90Zr 3×3 cm2 2mg / cm2 E14 中山 − (3Heビームの都合により 後期再検討) 144Sm 3×2 cm2 50mg / cm2 E7 坂口 100万 材料費100万円程度でメタル購入 可能。加工については工夫して頂く 208Pb 3×2 cm2 50mg / cm2 E7 坂口 − KEKの208Pb フォイルを共用できる。 208Pb 2×3.5 cm2 5mg / cm2 E9 藤田  16万 Pb CO3 より作る。 208Pb 2×2 cm2 50mg / cm2 E13 山県 − E7と共用でよい。 資料4 平成4年度後期マシンタイムの実施日数に関する目安         種 目    内 訳  合 計 A. 平成4年前期未消化分 (後期に先送りされた分) AVF リング     21日 0日 21日     B. 平成4年度前期に採択し 平成4年度後期に実施希望の分 0日 27.5日 27.5日 C. 平成4年度10月研計委で採択し 平成4年度後期に実施希望分 14日 (E22,E23, E24,E25) 4日 (E26,E28) (+4日) 来年度でも+E30 18日 D. 平成4年10月研計委で採択し 平成5年度前期に実施希望 0日 21日 (‐4日) 21日(-4日) E. 平成4年前期に採択し 平成5年度前期に実施希望 0日 9.5日 9.5日 F. 平成4年度前期に採択し 平成5年度後期に実施希望 0日 6日 6日 資料5 RCNPのAVFサイクロトロン共同利用実験並びにリングサイクロトロン共同利用実験申込に対する平成4年10月研計委での採択結果一覧                                                                                                  大阪大学核物理研究センター                                                 研究計画検討専門委員会                                                  実験番号 テーマ 申込日数 採択日数 使用コース 粒子 責任者(所属) E21 炭素薄膜の分子イオンに対する阻止能 4日 0日 G H2+ ,H3+  坂本直樹 (奈良女子大) E22 イオン・原子衝突における融合原子の直接的検証 6日 3日 G p ,3He 石井慶造 (東北大サイクロ) E23 スペクトログラフRAIDENによる異常パリティ 状態の0測定 12日 6日 G p 酒見泰寛 (京大理) E24 原子核の巨大共鳴領域における微細構造の観測 とその統計的性質の研究 5日 3日 G p 水野義之 (阪大RCNP) E25 大面積Multi-Segment Detector の性能テストと 多粒子相関測定への応用 3日 2日 E 12C4+ 下田正 (阪大教養) E26 中間エネルギー陽子弾性散乱におけるスピン 回転測定のテスト 8日 2日 WN p(overrightarrow) 與曽井優 (京大理) E27 24Mg(p(overrightarrow),p)24Mg 散乱のσ(θ)と A(θ)の測定 5日 0日 WN p(overrightarrow) 加藤昌平 (阪大理) E28 (p,pα) Knockout Measurement on Light Nuclei Using 350MeV Protons 7日 2日 WN (大口径) p(overrightarrow) R.E. Warner (Oberlin Col.) E29 (p,2He)π− 反応による重い核の Low lying pionic atom statesの生成 11日 6日 WN (大口径) p ,d 松岡伸行 (阪大RCNP) E30 中性子偏極度計較正とガモフテラー遷移の偏極 移行測定 10日 8日 N0 p(overrightarrow) 酒井英行 (東大理) E31 En=200MeV での(p(overrightarrow),p’) 準弾性散乱の偏極分解能測定 3日 0日 N0 p(overrightarrow) 酒井英行 (東大理) E32 積層型CsI(T1)検出器の性能テスト(2) 2日 0日 N0 p 柿木茂 (京大化研) E33 (p,p’)連続スペクトル測定の為のスペクトロ メーターの開発とテスト実験 2日 0日 N0 p 魚住裕介 (九大工) E34 Study of Microscopic Structure of Gamow-Teller Resonance in 208Bi 7日 7日 WN 3He M.N.Harakeh (Vrije Univ.)          総 日 数 85日 39日 資料6                                  1992年度後期RCNP・AVF・リングサイクロトロン共同利用実験費配分について 実験番号 実験責任者 採択日数 一般経費 ターゲット 検出器 合計 コース責任者 E21 坂本直樹 (奈女大理) 0 0 0 0 0 E22 石井慶造 (東北大サイクロ) 3 0 0 0 0 G:藤原 E23 酒見泰寛 (京大理) 6 0 0 280 280 G:藤原 E24 水野義之 (阪大RCNP) 3 0 0 0 0 G:藤原 E25 下田 正 (阪大教養) 2 0 0 135 135 E:小方 E26 與曽井優 (京大理) 2 30 0 280 310 WN:藤原 E27 加藤昌平 (阪大理) 0 0 0 0 0 E28 R.E.Warner (Oberlin Col.) 2 0 0 100 100 WN:藤原 E29 松岡伸行 (阪大RCNP) 6 78 0 306 384 WN:藤原 E30 酒井英行 (東大理) 8 0 0 370 370 Nφ:畑中 E31 酒井英行 (東大理) 0 0 0 0 0 E32 柿木茂 (京大化研) 0 0 0 0 0 E33 魚住裕介 (九大工) 0 0 0 0 0 E34 M.N.Harakeh (Vrije Univ.) 7 60 0 100 160 WN:藤原        小 計 39 168 0 1571       合 計                          1739万 資料7            RCNP研究会 1992年10月採択の結果一覧                            研究会タイトル 世話人(○=代表) 予算(円) 時期 配分額 1. 軽重イオン間相互作用の研究 今西 文龍  近藤 祥夫 岡部 成玄 〇山口真一郎 鹿取 謙三  山屋 堯 438,130 12月 中旬 3日間 40万円 2. 重イオン反応で作られる高温/ 高密度核物質 大塚 登  遠山 満 大西 明 〇仁井田浩二 笠木治郎太 堀内 昶 北添康弘  丸山 敏毅 伊達 伸   水野 義之 田中 万博  村上 哲也 892,000 3月中 3日間 80万円                                      合  計     133万130円  120万 資料8         今後の研計委で検討する可能性のある中規模実験プロジェクトの            進め方に関する提案 1) センター主導による共同利用実験設備の整備について これについては、研計委で検討する余地はあまりないと考えられる。その内容の 主なものは、よく御存知の様に、平成4年度(現在)において次のようになっている。 1-1) 西実験室: 大雷電スぺクトロメーターとその焦点面測定器、 並びにDSR+FPP(焦点面でのスピン回転電磁石十偏極度測定器系)、 並びに大口径スペクトロメーターとその焦点面測定器 1-2) 中性子実験室: 陽子ビームスウィンガー、 並びに中性子T0F測定装置系、 1-3) 東実験室: 重イオン二次粒子ビームコース、 の3つのプロジェクトがある。 これらについては、RCNPカスケード計画ならびにその一環として、建設整備が 現在進行中である。 これらの内、かなりの部分は平成5年度中に基本的な整備が完了できる可能性がある。 そのため、現在のところ、これらの研究設備の建設整備については、研計委において センター側から、毎回進行状況の説明をうけている。 2) 共同利用者主導の中期的実験プロジェクトについて 平成6年度以降においては、もしセンター側の建設整備計画 (上記以外のセンター内計画もあり得る)との予算的(人員的)整合がつけば、 研計委の現在のある程度経常的な共同利用実験費(年間4000万円)の枠をこえる 中規模実験計画(例えば一件当り数千万円〜1億円の規模)についても、センター側に 予算要求が出来る可能性が出てくる、と考えることが出来る。 そこで、共同利用者主導の中期的実験プロジェクトについて、次のような進め方を提案し、 核運委(次回:92年11月20日)での議論をへて、センター長に要望する。 2-1) 募集する中規模実験計画については、その予算枠を明記した特別な別枠募集は行わず、 現行の共同利用実験公募の一環として扱う。 2-2) 応募があれぱ、研計委で議論の上、採否と実施日数、実施時期、予算額等の目安に ついて決定(提言)を行う。採択したテーマは、核運委において、現在の(ある程度 経常的な)共同利用実験費(年間4000万円)とは別枠の中規模研究計画として、承認を 得たうえで、その年度の出来るだけ早い時期に、センター側に次年度(以降)の分 として、予算要求を行う。その際、研計委幹事は、その予算要求について、 センター内の次年度の予算執行計画と調整、整合を図った上で、センター側と相談の 上、センターの予算案に盛り込むことが想定される。  *) なお、平成6年度以降において上記の中規模実験計画の応募を考える研究グループが あるかどうかについては、既に複数の候補が挙げられるが、研計委は更に調査を 進めることが期待される。その進め方については、センター長、センター共通部と 研計委の委員長、幹事に一任する。