西実験室

 リングサイクロトロン棟の西実験室は,総面積2,080 m**2の大 実験室です.このWNコースには,高分解能反応粒子スペクトログ ラフ「大雷電」と大口径スペクトログラフが整備されています.実 験室の周囲には粒子ビーム循環リングが設置されています.

スペクトログラフ"大雷電"(左)と大口径スペクトログラフ(右)  上の写真をクリックすると、大口径スペクトログラフ設置前の 西実験室を表示します。

高分解能反応粒子スペクトログラフ「大雷電」

 大雷電は,AVFサイクロトロン棟で活躍している「雷電」の経験 を基に設計され,1.1GeV(陽子)までの核反応二次粒子をエネ ルギー分解能2万分の1で測定できます.大雷電では,分析される粒 子のスピンの向きを完全に測定できるよう,特に考慮されています.

スペクトログラフ”大雷電”および 荷電粒子検出器系

大口径スペクトログラフ

 リングサイクロトロンで加速されるエネルギー領域では,核反応に より同時に放出される粒子の数が多くなります.そこで,反応確率が 大きく,明確な理論的解析も出来る二次粒子放出過程を,2台の大型 スペクトログラフ(大雷電と大口径スペクトログラフ)を使って,運 動学的整合条件を変えながら,組織的に研究します.

大口径スペクトログラフ

大雷電と大口径スペクトログラフの性能

          大雷電     大口径スペクトログラフ
平均軌道半径     3 m       1.75 m
全偏向角       162゜      70゜
測定角度範囲     −5〜90゜    −10〜135゜
最大運動量 Bρ   5.5 T・m   3.2 T・m
分析運動量範囲    5 %       30 %
横倍率        −0.42     −0.40
縦倍率        6.0       −7.3
最大運動量分解能   37076     4980
立体角        5.6 msr   20 msr
総重量        600 トン    150 トン

Last Update: December 1, 2000