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2013.05.27

トピックス

RCNP加速器施設における放射線安全対策について

大阪大学核物理研究センター     
 センター長 中野貴志
 放射線取扱主任者 鈴木智和
 安全衛生管理室長 福田光宏



1. 加速器運転による外部環境への放射能漏れの防止策について
 (ア) 実験室内の空気は排気ダクトを介して排気設備に送られ、排気中に含まれる放射性物質は高性能エアフィルターで取り除いている。フィルターに捕集された物質から放出される放射線(α線とβ線)を常時測定し、測定値が自主規制値(おおむね10μSv/h)を超えたときはインターロック(安全装置)により自動で加速器が停止する。
 (イ) 万が一の際も室外に放射能が流れ出ないように、実験室内の気圧を実験室周辺より低く保っている。
 (ウ) 実験室の排水はすべて一度貯留槽にため、法令で定められている濃度限度(Co-60の場合、0.2 Bq/cm3)以下であることを確認してから排水する。
 (エ) 屋外に8台の中性子モニタリングポスト、5台のγ線モニタリングポストが設置されており(図1)、常に線量率測定を行っている。この値が自主規制値(敷地境界について、自然放射線量を差し引いて0.12μSv/h)を超えるとインターロックにより自動で加速器を停止する。
 (オ) (ア)、(エ)により加速器が自動停止した場合は安全であることが確認されない限り、インターロックを解除することができず、加速器の運転を再開することはできない。インターロックの解除は、その権限を与えられた者のみが行う。

以上の管理により、外部環境への放射能漏れを防止している。


2. 加速器運転による被曝の防止策について
 (ア) 加速器の運転中はビームを供給している実験室に立ち入ることができないように入口の扉は施錠される。
 (イ) 実験室はいくつものインターロックを持っており、すべての安全条件が整わないとビームを実験室に入射できない。ビーム発生中に安全条件が崩れた場合は、インターロックにより自動で加速器が停止する。
 (ウ) すべての実験室では常にγ線測定器により空間線量率をモニタしている。この空間線量率と前述の排気中RI濃度が自主規制値(空間線量率については、おおむね20μSv/h)を超えると、実験室の扉の鍵がロックされる。
 (エ) ビームを出していない実験室や施設内の空間線量率が自主規制値(空間線量率について、おおむね20μSv/h)を超えたときはインターロックにより自動で加速器を停止する。

以上のように、核物理研究センターでは加速器の運転に伴って発生する放射線による被曝の防止策が何重にも施されており、事故による被曝の可能性はきわめて低い。

3. 放射線のモニタリング
 (ア) 放射線管理区域内外に、施設からの全ての排気口を含め、60台の測定器を配置して、常にモニタリングを行っている。

4. 報告体制
 (ア) 放射線障害防止予防規定第29条で定められた連絡網に従い、発見者または当日の運転責任者が放射線取扱主任者に連絡し、速やかに第一報を原子力規制委員会事故対処室及び安全衛生管理部長へ伝えると共に、センター長と協力して対処する。
 (イ) ラジオアイソトープ総合センター長、安全衛生管理部とも連携し、原子力規制委員会事故対処室の指示に従いながら安全措置を講ずる。

図1:核物理研究センターにおける屋外モニタリングポストの配置図。

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