Version 2.4 から 2.5 への変更点 2005.06.07 blpana.c に、各ブロックの解析開始位置が正しくない不具合がありました ので、2.5 にバージョンアップしました。この不具合のため、旧バージョン では全データを解析していない可能性があります。また、各イベント毎に配 列の初期化をする様に修正しました。 最新版は /home.kasuga1/tamidaq/udaq/src/blpana 以下にあります。 Q&A (Q1) 旧バージョンで解析したスケーラー情報について問題はないか? (A1) 問題ありません。 1) HataHata で取得しているスケーラ(計数室のスケーラ)は、 blpana の解析とは独立ですので問題ありません。 HataHata のスケーラとは、RUN を STOP した時に自動的に 印刷されるスケーラのことです。 2) CAMAC で取得しているスケーラは、実験データを blpana を使用して解析する場合には、blpana と関係します。 今回イベント解析に不具合点が発見されましたが、旧バー ジョンスケーラデータは全ブロックが解析されていますの で、問題ありません。 CAMAC スケーラとHataHataスケーラの一致に関しては確認 されています(微妙には、ずれることがあります。) 今回の問題点では、イベント解析結果を paw 等で見た場合に、 イベント数が少なく見えるという症状が出ます。当方で行なっ たテストでは、スケーラに記録されているトリガ数に比べて 2/5 程度が解析されているという状況になっています。 なお、BLPデータに間引きを適用している場合には、さらに間引 き率分だけ少なくなります。 BLPのデフォルト(回路初期化時)の間引き率は 1/10 です。 修正後の version 2.5 のアナライザで解析すると、 全トリガ数 × 間引き率 × ライブタイム比 の数のイベントが解析されることになります。 (Q2) version 2.2、2.3 で解析しているが、プログラムの変更が 必要か? (A2) 不具合があるのは、version 2.4 です。 version 2.2, 2.3 については、解析しているデータのフォー マットが異なります。今回報告した不具合点は、version 2.4 に 上げた時に発生したものですので、2.2, 2.3 についはそのまま 使用して下さい。 データフォーマットが異なるため、2.5 では解析できません。 作成日 version 2.2 2003年11月25日 version 2.3 2003年12月02日 version 2.4 2003年12月27日 ------------------------------------------------------------------------- How to use analyzer for new BLP system (Ver. 2.2) 2003/11/5 M.Uchida 以下のマニュアルはblpana ver. 2.2に対応しています。 アナライザのバージョンはヘルプオプションで確認してください。 Usage : blpana [-b ] [-g ] [-H ] [-G ] [[-f ] or [-i ]] Argument : -b : で指定したブロック数だけ解析する。 -g : global memoryの名前を指定する。 -f : raw data を指定する。(offline analyzerとして機能) -i : DAQ server を指定する。(online analyzerとして機能) -h : ヘルプ -G : ゲート定義ファイルを指定する。 -H : ヒストグラム定義ファイルを指定する。 blpana はBLPシステムの簡易版アナライザとして機能する。 ヒストグラムに表示するためにglobal memoryを指定する必要がある。 解析するデータとしてはonlineの場合にはで指定されたDAQ server(通常はkasuga1)から、offlineの場合にはで指定されたデータファ イルから読み込まれる。 解析後、スケーラ情報はblpana.resというファイルに保存される。 また-H, -G オプションを用いることでユーザー定義のヒストグラムおよび ゲート条件を追加することができる。 目次 0. インストール 1. onlineでの使用例 2. offlineでの使用例 3. Histgramの定義 4. Gate条件の定義 5. サンプルシェルスクリプト 0. インストール ソースファイル群はkasuga1にあります。 /home.kasuga1/uchida/udaq/src/blp/ana/tgzディレクトリにある blpana_v2.2.tar.gzをコピーしてください。 コピーしたファイルを展開するとv2.2というディレクトリが作成されますので、 v2.2ディレクトリに移動した後makeを実行してください。 >gtar zcvf blpana_v2.2.tar.gz >ls v2.2 >cd v2.2 > make 実行ファイル"blpana"が生成されます。 1. onlineでの使用例 > blpana -g blp0 -i kasuga1 ここではglobal memory をblp0、ホストkasuga1に接続してonline解析を行う。 基本的なBLPシステムのADC, TDC, Coin Bit 情報をヒストグラムとして 表示する。 > blpana -G test.gate -H test.hist -g blp0 -i kasuga1 ここではglobal memory をblp0、ホストkasuga1に接続してonline解析を行う。 基本的なBLPシステムのADC, TDC, Coin Bit 情報をヒストグラムとして 表示する。 さらにtest.histでしていされたファイルから付加的なヒストグラム定義を 読み込む。 またtest.gateファイルからゲート条件を読み込む。 読み込まれたゲート条件はtest.histないのヒストグラム定義で使用可能であ る。 2. offlineでの使用例 > blpana -g blp0 -f run1001.blp ここではglobal memory をblp0として、データrun1001.blpをoffline解析する。 基本的なBLPシステムのADC, TDC, Coin Bit 情報をヒストグラムとして表示す る。 > blpana -G test.gate -H test.hist -g blp0 -f run1001.blp ここではglobal memory をblp0として、データrun1001.blpをofflin解析する。 基本的なBLPシステムのADC, TDC, Coin Bit 情報をヒストグラムとして 表示する。 さらにtest.histでしていされたファイルから付加的なヒストグラム定義を 読み込む。 またtest.gateファイルからゲート条件を読み込む。 読み込まれたゲート条件はtest.histないのヒストグラム定義で使用可能であ る。 > blpana -b 100 -g blp0 -f run1001.blp ここではglobal memory をblp0として、データrun1001.blpをofflin解析する。 基本的なBLPシステムのADC, TDC, Coin Bit 情報をヒストグラムとして表示す る。 最初の100ブロックだけ解析を行う。 3. Histgramの定義 ヒストグラムは基本的に一行単位で定義を行います。 表示できるデータはADC(0-15ch), TDC(0-15ch), Coin ADC(0-15ch)で 一次元、二次元のヒストグラムを定義できます。 また4.で述べるゲートを用いたヒストグラムの表示も可能です。 以下はヒストグラムの定義例です。 ヒストグラムの定義は以下の通りです。 hid, title, dim, xch, x_l, x_h, ych, y_l, y_h, xdata, xdch, ydata, ydch, gid1, gid2, gid3 ... ここでそれぞれの変数は hid : ヒストグラム ID title : タイトル dim : 次元 (1 or 2) xch : X方向のbin数 x_l : Xの下限値 x_h : Xの上限値 ych : Y方向のbin数 (一次元ヒストグラムの時は省略) y_l : Yの下限値 (一次元ヒストグラムの時は省略) y_h : Yの上限値 (一次元ヒストグラムの時は省略) xdata : X方向のデータタイプ (ADC/ TDC / CADC) xdch : X方向のデータのチャンネル(1-16) ydata : Y方向のデータタイプ (ADC/ TDC / CADC) (一次元ヒストグラムの時は省略) ydch : Y方向のデータのチャンネル(1-16) (一次元ヒストグラムの時は省略) gid1 : ゲートID 1 gid2 : ゲートID 2 gid3 : ゲートID 3 ... それぞれの変数はコンマ(,)で区切られなければいけません。 一次元のヒストグラムの場合はych,y_l,y_h,ydata,ydchは省略してください。 ゲートIDは4.で説明するGate条件定義ファイルの中で設定します。 複数のゲート条件(AND条件)を設定することが出来ます。 なお先頭が#の行はコメント行をして解釈されます。 設定例(一次元) 101, ADC CH1 gated with TDC2,1, 2048, 0., 2048.,ADC,0,0,1 ADC 0チャンネルを0-2048の範囲で表示するヒストグラムです。 ゲート条件は0,1の二つを設定しています。 設定例(二次元) 210, ADC10 vs. TDC10,2, 50, 0., 2048.,50, 0., 2048.,ADC,9,TDC,9 ADC 9チャンネルとTDC 9チャンネルの相関ヒストグラムを定義しています。 注意 ヒストグラムID(1-50)まではシステム側で標準的なヒストグラムを定義 しています。 ユーザー定義のヒストグラムにはそれ以外のヒストグラムIDを割り当てて 下さい。 4. Gate条件の定義 -G オプションを用いることでファイルからゲート条件を読み込むことが出来 ます。 ゲートは一行単位で定義を行います。 フォーマットは以下の通りです。 gid, dtype, dch, vlow, vhigh gid : ゲートID dtype : データタイプ (ADC/ TDC / CADC ) dch : データチャンネル (0-15) vlow : ゲートの下限値 vhigh : ゲートの上限値 ここで定義されたゲートID (gid)をヒストグラム定義ファイルで指定すること でゲート条件付きのヒストグラムを作成することができます。 設定例 0 TDC 0 550 800 TDC 0ch の550-800のゲートをgid 0に設定。 5. サンプルシェルスクリプト Onlineの場合 #!/bin/sh GLOBAL=blp0 GATE=test.gate HIST=test.hist HOST=kasuga1.rcnp.osaka-u.ac.jp ANA=blpana ${ANA} -g ${GLOBAL} -G ${GATE} -H ${HIST} -f ${FILE} Offlineの場合 #!/bin/sh GLOBAL=blp0 GATE=test.gate HIST=test.hist FILE=/np1a/v01/uchida/run1028.blp ANA=blpana ${ANA} -g ${GLOBAL} -G ${GATE} -H ${HIST} -f ${FILE}