Return-Path: Delivered-To: uchida@ne.scphys.kyoto-u.ac.jp Received: (qmail 15996 invoked from network); 1 Mar 2002 02:36:03 -0000 Received: from scphys2.scphys.kyoto-u.ac.jp (HELO b.mx.scphys.kyoto-u.ac.jp) (qmailr@130.54.55.247) by yang.scphys.kyoto-u.ac.jp with SMTP; 1 Mar 2002 02:36:03 -0000 Received: (qmail 31779 invoked from network); 1 Mar 2002 02:36:05 -0000 Received: from unknown (HELO horn.ne.scphys.kyoto-u.ac.jp) (202.13.215.209) by b.mx.scphys.kyoto-u.ac.jp with SMTP; 1 Mar 2002 02:36:05 -0000 Received: (from papa@localhost) by horn.ne.scphys.kyoto-u.ac.jp (8.9.3/3.7Wpl2-99072310) id LAA21834; Fri, 1 Mar 2002 11:39:55 +0900 Date: Fri, 1 Mar 2002 11:39:55 +0900 Message-Id: <200203010239.LAA21834@horn.ne.scphys.kyoto-u.ac.jp> Reply-To: kawabata@ne.scphys.kyoto-u.ac.jp To: uchida@ne.scphys.kyoto-u.ac.jp Cc: papa@horn.ne.scphys.kyoto-u.ac.jp From: Kawabata Takahiro X-Mailer: mnews [version 1.22PL1] 2000-02/15(Tue) Mime-Version: 1.0 Content-Type: text/plain; charset=ISO-2022-JP ■FCET Manual Ver.0.01 98/05/26 Kawabata Takahiro■ 0. Introduction FCET は LeCroy 3351, FERA, 3377 の各システムに対応した ECL読み出しコントロールモジュール(Flow Controling Event Tagger)です。 ECLバス上でのデータの流れをコントロールしつつ、event builder での イベントの再構築に必要な header, scaler, input register の3ワード の情報をデータに付け加えます。 bitmap は 3351, FERA, 3377 の各モジュール用のものが用意されており、 ユーザは目的に合わせて bitmap を使い分ける必要があります。特に、そ の中で 3351用のものは他の二つと pin assign が微妙に異なるため使用の 際には注意が必要です。 (実際の使用時にはFCETはすでに配線が行なわれており、ユーザが pin assign の違いを意識することはほとんどないでしょう。) 1. Download a. FCET for GR and LAS 基本的に TAMI-DAQ manual に記載の通りです。 3377init (FCET for 3377) ferainit (FCET for FERA) でDownloadおよび必要な初期設定がおこなわれます。 download される bitmap は、それぞれ /h0/gr/bit/fcet/fcet_3377.bit (FCET for 3377) /h0/gr/bit/fcet/fcet_fera.bit (FCET for FERA) です。 header は bbbb(FCET for 3377), cccc(FCET for FERA) にセットさ れます。 b. FCET for SSD-ball 1. vme05 に telnet します。 2. cd /h0/gr/nfa/3351test 3. それぞれ次のコマンドを実行して download および 必要な初期設定をします。 init3351 (FCET for 3351) initfera_ssd (FCET for FERA) download される bitmap はそれぞれ、 /h0/gr/nfa/3351test/fcet_3351_2.bit (FCET for 3351) /h0/gr/nfa/3351test/fcet_fera.bit (FCET for FERA) です。 (initfera_ssd で download される bitmap は ferainit で download されるものと同じ bitmap です。) header は cccc(FCET for FERA), dddd(FCET for 3351) にセットさ れます。 2. Pin assign a. FCET for 3377, FERA 3377用とFERA用の pin assign はほぼ同じです。 これらのFCETは常に、GRの標準ラックに組み込まれているので ユーザがFCETに新たに配線をすることはまずありません。 FCET への 配線方法 AのポートにはFCETに備付のフラットケーブルを差し込んでください。 Bのポートに対しては、すでにケーブルにタグが振られているので タグの通りに配線します。B1-B6,B9以外の出力はテスト用の出力なので、 実際の使用にあたっては配線を行ないません。 Cのポートにはinput register用 NIM-ECL からの出力を差しますが、 現在、実際に C が使用されているのは GR-FERA のみです。 Cのポートを使用しない場合は B4 REGAT に配線する必要はありません。 Dのポートにはデータバス用のフラットケーブルを差し込みます。 E108で用いたSSD用FERAのFCETにはタグがつけられていませんが、 この場合は Aのポートは備付のフラットケーブルを差し込んでください。 REN には FERA driver の REO からの出力をつなぎます。 TRG には Main trigger からの FCET trigger をつなぎます。 (E108実験では FCET trigger for GR FERA を FAN-OUT ,delay して 使用しています。) TENDは最下流のモジュールのPASSを差しますが、実際には特製フラッ トケーブルの対応する箇所に差し込んでください。「赤」とシールの貼 られた側が+に対応します。 REGAT は使用していません。 SCIN には TRG と同じものを入れてください。 SCCLR には GR、LAS用の SCCLR に入っているものと同じものを入れ てください。SSD用ラックのNIM-ECLには、すでにSCCLRがひかれてい ますので、それをECLケーブルで配線してください。 PASSは下流のモジュールのRENに送りますが、実際には特製フラット ケーブルの対応する箇所に差し込んでください。「赤」とシールの貼 られた側が+に対応します。 LREQはsystemの全モジュールが転送中であることを示すシグナルを出 力しています。これは Main trigger の 対応する転送系列 (FERA,3377 etc...)の busy from FCET に戻してください。(ただし E108では GR-FERA, SSD-3351, SSD-FERA の OR が Main trigger に request from GR-FERA として返されています。 ) 基本的にはECLケーブルの部分には触れない方が賢明でしょう。 A1 WST(OUT) B1 REN (B1-B8:IN, B9-B16:OUT) A2 REQ(OUT) B2 TRG A3 CLR(IN) B3 TEND (FERA版では A2 は LREQ) A4 N/C B4 REGAT A5 WAK(IN) B5 SCIN (B10-B16はテスト用出力 A6 N/C B6 SCCLR 通常は使用しない) A7 N/C B7 N/C A8 MPI(OUT) B8 N/C (3377版ではテスト出力の B9 PASS pin assign が一部、表と異なる) B10 REQ B11 PASS (テスト用の出力では一部、論理 B12 INTREN が反転しているものがある) B13 INTTRG B14 INTEND B15 LREQ B16 ACLR C1-C16 Input register C1,C6-12 REGAT と 入力の AND の立ち上がりを latch します。 C2-C5 REGAT の 立ち上がりのときの入力の状態を latch します。 C13-C16 入力の立ち上がりを latch します。 D1-D16 DATA bus b. FCET for 3351 3351のsystemでは system のデータ転送終了は、IBUSYの立ち下がり によって検出されるため、TEND はFCETに返されません。 また FCET for 3351 では systemのデータ転送終了時に、必ず CLR をFCETに入れてやる必要がありますが、通常これはMain triggerにより 自動的に行なわれるため、ユーザがこれを意識する必要はありません。 FCETへの配線方法 E108実験で初めて投入された回路であるため、ケーブルにはタグが振 られていません。ユーザは配線を記憶している場合を除き、なるべく ECLのケーブルを抜かないように心掛けてください。 Aのポートは備付のフラットケーブルを差し込んでください。 REN には FERA driver の REO からの出力をつなぎます。 TRG には Main trigger からの FCET trigger をつなぎます。 (E108実験では FCET trigger for GR FERA を FAN-OUT ,delay して 使用しています。) REGAT は使用していません。 SCIN には TRG と同じものを入れてください。 SCCLR には GR、LAS用の SCCLR に入っているものと同じものを入れ てください。SSD用ラックのNIM-ECLには、すでにSCCLRがひかれてい ますので、それをECLケーブルで配線してください。 PASSは下流のモジュールのRENに送りますが、実際には特製フラット ケーブルの対応する箇所に差し込んでください。「赤」とシールの貼 られた側が+に対応します。 BUSYはsystemの全モジュールのBUSYのORを出力しています。つまり、 BUSYの出力中はデータ転送中であることを示します。これは Main trigger の busy from FCET に戻してください。(E108では GR-FERA, SSD-3351, SSD-FERA の OR が返されています。 ) A1 IBUSY(IN) B1 REN (B1-B8:IN, B9-B16:OUT) A2 WST(OUT) B2 TRG A3 REQ(OUT) B3 N/C A4 CLR(IN) B4 REGAT A5 GATE(IN) B5 SCIN (B11-B16はテスト用出力 A6 WAK(IN) B6 SCCLR 通常は使用しない) A7 N/C B7 N/C A8 N/C B8 N/C B9 PASS B10 BUSY B11 PASS (テスト用の出力では一部、論理 B12 INTREN が反転しているものがある) B13 INTTRG B14 REQ B15 LREQ B16 ACLR C,D は 3351,FERA版と同じ。 FCET for 3351 はいまだ開発段階にあり、ある不具合が確認されてい ます。GATE が TRG より遅れて入力された場合、後続のモジュールの データが読み出されない可能性があります。次のバージョンではこの 問題は修正される予定です。 3. 動作確認 まず、TAMI-DAQ マニュアルにしたがって、HSM入口のフラットケーブル、 および、FERA driver につながる WSO、WAI を配線してください。 その後、TAMI-DAQ 立ち上げ時に FCET の動作確認も合わせて行なってください。 確認はFERA triverのRQO出力をたぐって、NIM-ECLのチャンネルを調べ、 NIM(もしくはTTL)出力をオシロで確認します。同時に、FERA driver の WSO 出力をたぐって logical unit の output を オシロで確認してくださ い。 WSO が幾つもピークを持つことが観測されますが、その一つのピークが1 ワードの転送に相当します。FCETだけがデータを流している場合はWSOには 3つのピークが存在します。この場合、 WSO -- --- --- ---------------------- |_| |_| |_| RQO - -------------------- |____________| となっていれば正常です。 FCETの後続のモジュールがデータを流している 場合にはFCETの3つに加えて、後続のモジュールが流したワード数ぶんの ピークが WSO に見られます。FCETの3ピークと、後続のモジュールによる ピークとの間には数のように適度な間隔があるのが普通です。 WSO -- --- --- ------- --- -------- |_| |_| |_| |_| |_| RQO - ------- |_______________________| もし、 WSO -- --- --- --- --- -------- |_| |_| |_| |_| |_| RQO - ------- |___________________| のように、ピークが等間隔に並ぶ場合には FCET が喋っていない、もしくは バスのコンフリクトが起こっているなどの症状が疑われます。Aのポートのフ ラットケーブル、REN-PASSデイジーチェーンの結線を確認してください。 WSO と RQO の正常な出力が確認されたら、router_dump, router_cat 等を用 いて、データが化けていないことを確認してください。 以上で、FCET の動作確認は終了です。 4. CAMAC function 現在、FCETがサポートしてる CAMAC function は以下の通りです。 F(0)A(1) or F(1)A(1) セットされた header 読む。 F(9)A(0) or F(11)A(0) C, Z とおなじ。 F(9)A(1) or F(11)A(1) セットされた header を clear する。 F(9)A(2) or F(11)A(2) scaler を clear する。 F(9)A(3) or F(11)A(3) input register を clear する。 F(16)A(1) data header を セットする C, Z scaler を clear し、FCET を初期状態に戻す。 (header は clear されない。) 5. トラブルシューティング これまで FCET でおこった不具合のほとんどは、RQOの不当な立ち下がりによ るものです。現在は、その原因と考えられるバグが発見されたので、同様の 症状は(少なくとも GR,LAS では)起こっていませんが、 万一、3. のFCET動作確認で WSO -- ------------------------------ |_| RQO - ------------------------------ |_ | のようにWSOのピークが1つしか確認できない場合は、このバグの再発した 可能性が考えられます。この場合は、FERA driver の RQO出力の変わりに FCET の LREQ 出力を使ってみてください。それでも、症状の改善が見られな い場合は かわばた までご連絡下さい。 6. 付録 各I/Oの説明 IBUSY(Input BUSY) FCET for 3351 で、各3351が出すBUSYのORが IBUSYとしてFCETに入力される。FERA, 3377版に はない。 WST(Write STrobe) HSMに対しDATA busの用意が整ったことを示す。 REQ(REQuest) FERA driver に対し data 読み出しの用意が整った ことを示す。この出力は FCET のデータ出力が完了 するまで保持される。 CLR(CLeaR) FCET の動作を初期状態に戻す。 GATE 3377,3351,FERA の各モジュールの GATE シグナ ル。FCET for 3351 では GATE が入力されると FCET の busy を立てる。3377,FERA版では無視 される。 WAK(Write AcKnowlege) HSMがデータの読み出しが成功したことをFCETに示す。 MPI(Measure Pause Interval) 3377のConversionをholdする。 FERA,3351版では無視される。 REN(Read out ENable) FCET が DATA bus に対する書き込み権限を持っ たことを示す。FCET が PASS を出した時点で FCET は Data bus に対する書き込み権限を放棄 する。 TRG(fcet TRiGger) FCET に動作を開始することを指示する。 TEND(Transfer END) 3377, FERA system の最後のモジュールがデー タ転送を終了したことを示す。3351版にはない。 REGAT(REGister GATe) input register の gate input SCIN(SCaler INcrement) FCET内蔵のscalerをインクリメントさせる。 通常の運用では TRG と同じものを入力する。 SCCLR(SCaler CLeaR) FCET内蔵のscalerをclearする。 PASS 下流のモジュールに対しData Busへの書き込み 権限を与える。 LREQ REQ と同様、FERA driver に対し data 読み出 しの用意が整ったことを示す。この出力は system のデータ出力が完了するまで保持される。 BUSY IBUSYとFCET自身のBUSYのOR。 3351版ではBUSYの立ち下がりをもってsystemの データ転送終了を判断する。 INTREN(INTernal REN) RENの内部表現。RENの立ち上がりにより latch され、system の読み出しが完了するまで保持さ れる。 INTTRG(INTernal TRG) TRGの内部表現。TRGの立ち上がりにより latch され、system の読み出しが完了するまで保持さ れる。 INTEND(INternal TEND) TENDの内部表現。TENDの入力がそのまま出力さ れる。 ACLR(Action CLeaR) CLRの内部表現。FCET動作の正常終了、CLRの入 力以外に CAMAC fuction によっても動作する。