TAMIDAQ Phase II
現在 Phase II System の開発が進められています。
Phase II System ではデータフローからカマックファンクションを排除 することによりデータ収集速度の向上を図ります。また、イベント処理は 全てハードウェアによって行ないます。
イベント処理
各カウンタからのデータは、 ECLine を通してクレート上に置かれ る High Speed Memory (HSM) に転送されます。
ADC/TDC として LeCroy 社の FERA/FERET を用い、ECL 読み出しに より HSM に転送します。
VDC 情報の読み出しには LeCroy 社の
3377 Drift Chamber TDC
を用います。FERA と同様に ECL によ って HSM に転送します。
MWPC 情報の読み出しには LeCroy 社の PCOSIII を用います。 LeCroy Bus からの出力を、京都大学理学部の竹田浩之氏を中心に開発した
Rapid Data Transfer Module (RDTM)
を用いて ECL に変換し、HSM に転送します。RDTM はこの他に、イベント ヘッダ、イベントカウンタの情報の付加や、セカンドレベルトリガの判断 まで転送を送らせるなどの機能を有します。
Phase II System のイベント処理は、96年6月におこなわれた
液体ヘリウムをターゲットとする陽子弾性散乱の偏極移行測定実験
において初めて実用化されました。
ブロック処理
現在 HSM のダブルバッファ化の作業を進めています。バッファの 切替えも全てハードウェア適に行なうことを、最終目的に設定して います。
バッファ切替のアルゴリズム設計
ハードウェア
ソフトウェア
Phase II システムの実用化
96年7月の弾性散乱測定実験(E7)において Phase II システムが 初めて実用化されました。
フロントシステムのセットアップ
イベント処理時間の変化
J11 を用いていた Phase I での 〜800usec から 〜35usec へと 飛躍的な高速化に成功しました。
最終的には 〜20usec でデータがとれる予定です。
Last Updated: 05-SEP-1996
tamii@rcnp.osaka-u.ac.jp