RCNP−Workshop 短距離相関を考慮した強いテンサー力の取り扱いと核内でのパイ中間子の役割 原子核を形成する核力の特徴は非常に強いテンサー力と短距離での強い斥力の存在 である。短距離相関は通常はG行列で取り扱われる。最近のテンサー力の取り扱いの 研究からパリティーを破った内部粒子状態の重要性も指摘されている。満足のいく原 子核の取り扱いにはこれらを同時に取り扱うことが望まれる。 理研・RCNPの共同研究ではパイ中間子の原子核での振る舞いの研究を推進する 中で、短距離相関を十分に取り込む必要性が生じてきている。一方で、北大のATO MS法では核子間の相関は取り扱えているが、強いテンサー力で引き起こされるパリ ティーの破れを基底になる波動関数に取り込む必要があることが最近の研究で見い出 された。この段階で原子核の多体理論を確立するための方法を両者の研究の内容を紹 介し議論することによりきっちりと表現することを目指したい。 参加者は池田・杉本(理研)、加藤・富樫(北大)、土岐、小川、芳賀、明、中村 (阪大RCNP)である。9月7日を公開の講演会とし、8日を参加者での議論の場 とする。 プログラム 9月7日(火) 講演会(RCNP4階講議室)−公開 杉本 HeとOでの強いテンサー力の振る舞いと射影HF法 明 Heおよび軽いPシェル核のテンサー構造 中村 強いテンサー力の短距離での処理と低い運動量領域での有効核力 小川 相対論的平均場理論でのパリティー射影計算 9月8日(水) 議論会(RCNP2階会議室) 全員参加の議論――参加者の提案を歓迎 世話人(土岐)