Gordon Research Conferenceで講演

歴史あるGordon Research Conferenceに参加し、講演を行いました。

歴史ある Gordon Research Conference に参加し、講演を行いました。

参加したのはNuclear Chemistry の分野で、最新の成果を公開しあうという GRC精神にのっとり、活気あふれる講演、議論が行われました。旅の一部をお伝えします。

今回の GRC はアメリカニューハンプシャー州のコルビー・ソーヤ単科大学で開催されました。ボストンから北西に100マイルほど離れた、緑豊かな避暑地です。

ボストン空港から集合場所のホテルまでのバスがわからずウロウロしていると、(あとでわかったのですが)GRCの異なる分野に参加される方に声をかけられ、バス乗り場まで一緒に連れてってもらいました。

ボストンからコルビー・ソーヤ大学までは約二時間。疲れもあってバスの中では爆睡。 会場に到着すると、まずはオフィスで鍵を受け取り部屋へ。 シングル部屋を予約したはずなのですが、共用部のあるルームシェア風の部屋でした。 これはまぁ仕方ないかと思ったのですが、到着した日はとっても寒い日。 エアコン、ファンも全く無く、布団はうすーーーーーい毛布一枚しか無いように見える。 不安になりつつ、まずは食事。これが口に合わなかった。 適当に切り上げて、最初のセッションへ。 セッションが終わって部屋に戻るとやっぱり寒い。

もう何を着ても寒い。途中で目が覚める。足がつる。 とても大変な始まりになってしましまいした。 二日目はおかげで体調を崩したのと発表の準備で部屋で過ごしました。 食事も朝食だけで結構辛かった。 でも、午前中にハウスキーパーの方に毛布を追加でもらって、ここからは寒さに耐えることができるようになりました。

三日目は夜のセッションで発表の日。 GRC は伝統的に昼の時間が自由時間になっており、スポーツを楽しむことが多いようです。 この日はソフトボールでぜひやりたかったのですが、発表資料の最後の追い込みで、 共同研究者の Umesh Garg 教授と相談。勇気づけられて最後の仕上げをしました。 発表そのものは多少の笑いをとりつつ、最新の結果を公開しました。 聴衆の何人かからとても良かったと言ってもらったので、たぶん楽しんでもらえたのだと思います。

ここから先は会議と自由時間を楽しむのみ。

夜のセッションのあと早速地ビール、バイツェンとラガー、そしてIPAを堪能。 ちょっと飲みすぎましたが、発表が終わったこともあってとても美味しいビールでした。

四日目の自由時間には山登り。ハイキングと書いてあったのだけど、 高低差400mくらい、全行程が4.5kmあるハイキングよりはきついコース。 これを二時間でこなすというなかなかなハードワーク。 案内してくれたのは大学生の女の子で、聞くと一週間に一回は登っているとのこと。 こちらは無防備にハイキングのつもりできたのに、ずんずん歩く、休憩時間は合計10分もない。 頂上についたあと10分以上動けませんでした。 でも久しぶりに山登りをしたし、空気も澄んでいて、いい景色も堪能できたので、行ってよかったと思います。

五日目は会議の最後の日。 夕食にはプライムリブステーキとロブスターまるごと一匹というディナー。 とても美味しかったのですが、お腹いっぱいでした。 最後の夜のセッションも講演を堪能し、初日以外は総じて非常に良い会議となりました。

ちなみに、朝食、昼食では目の前でオムレツや炒めものを作ってくれるコーナーがあるのですが、 美味しすぎて毎回行っていたら、作ってくれているお兄さんと仲良くなってしまいました。 これも旅の醍醐味です。

まだ公開されていない新しい結果にも触れられいい刺激も受けられるし、 いろんな研究者と親しくなれる良い会議でした。

大田 晋輔
大田 晋輔
准教授(原子核物理学)

実験原子核物理学、巨視的な核子多体系の物性、中性子星、先端検出器開発