新品の AMANEQ を購入してから、HR-TDC の Firmware を AMANEQ 本体の FPGA に書き込む前に、Jitter cleaner IC (CDCE62002) の設定を行う必要がある。これを設定しないと、HR-TDC の Firmware を書き込んでも SiTCP-XG の ping が通らない模様。この設定は、新品の AMANEQ を購入してから一度だけ設定すれば良い。AMANEQ User Guide によると、"このICは不揮発性メモリを持っているので、一度設定を書き込んだら以降のアクセスは必要ありません"とのこと。
Jitter cleaner の設定は、hul-common-lib の set_cdce62002 コマンドで行う。そのため、事前に hul-common-lib をインストールしておく必要がある。また、ジッタークリーナーを設定するために、AMANEQ の skeleton firmware の bit ファイルを書き込む。(mcs ファイルを書き込んでも良いが、bit ファイルは書き込み時間が短いため、こちらの方が効率的である。) bit ファイルの書き込みには Xilinx Vivado が必要であり、事前に用意しておく。Mezzanine board は取り付けない。特に HR-TDC 用 Mezzanine board は FPGA が載っており、変に繋がると想定しないことが起こる可能性があるため、取り付けないのが無難である。
$ ping 192.168.10.16また、一応、AMANEQ の光ファイバーケーブルを抜いてみて ping 192.168.10.16 とし、通信できなくなることを確認しておく。同じネットワーク内に他に IP: 192.168.10.16 のデバイスがあれば、引き続きPINGが通ってしまうだろう。
$ /home/spadi/local/bin/set_cdce62002 192.168.10.16 in_125_out_500_125set_cdce62002 コマンドの引数は 2025年2月21日の時点では in_125_out_500_125 以外を設定することはないようだ。
#D: CDCE62002::GenSpiTxdReg0() 0x52080150 #D: CDCE62002::GenSpiTxdReg1() 0x8f81c081 #D : CDCE62002::ReadReg() 0x52080150 #D n-th : data (MSB --- LSB) 00000000 : 01010010000010000000000101010000 52080150 #D : CDCE62002::ReadReg() 0x8f81c081 #D n-th : data (MSB --- LSB) 00000000 : 10001111100000011100000010000001 8f81c081ちなみに、コマンドの Usage は引数なしで実行すると見られる。
$ ./set_cdce62002 Usage set_cdce62002 [IP address] [Pre-defined setting] ### Pre-defined settings.### (in_XXX_out_YYY_ZZZ : Input XXX MHz, Out0 YYY MHZ, Out1 ZZZ MHz) - in_100_out_250_50 - in_100_out_500_100 - in_125_out_500_125 - in_125_out_625_125 - in_50_out_250_50 - in_75_out_375_75Jitter Cleaner の書き込みが終わると、以下の写真のように、DONE, LED1, LED2 が点灯する。
ちなみに、このページは、RARiS NKS2 Beam Profile Monitor 用連続読み出しDAQの開発ログの情報を整理したものである。
2024/10/18 小林 信之 (大阪大学RCNP)