HUL Common Library ( https://github.com/spadi-alliance/hul-common-lib/ ) は Hadron Universal Logic (HUL) ボードのレジスタ設定、コントロールを行うために開発されたコードをもとに作られた Library である。SiTCP / SiTCP-XG の RBCP (Remote Bus Control Protocol, UDP 使用) を使うプログラムの多くがこのライブラリに入っており、現在 AMANEQ 本体のファームウェアバージョンを確認したり、MIKUMARI Link のステータスを確認したりすることもできる。また、AMANEQ Software は HUL Common Library を用いており (Linux で言うライブラリのリンクを行っている)、AMANEQ Software をインストールする前に、 この HUL Common Library をインストールしておく必要がある。
基本的に Linux で動かすことを想定している。現在、動くことがわかっている Linux ディストリビューションは、CentOS 7, AlmaLinux 8, AlmaLinux 9 である。近年の Linux ディストリビューションのライフサイクルやサポート期間を鑑みて、2024年9月時点でユーザーの間では AlmaLinux 9 が広く使われている。
hul-common-lib をインストールするには、git, cmake, make, g++ コマンドが使えればよい。そのため、特別なパッケージは必要なく、以下の標準的な開発用パッケージをインストールすればよい。
これらをインストールするには、sudo dnf コマンド、もしくは以下のように root ユーザーになり、dnf コマンドでパッケージをインストールすればよい。
$ su Password: <root のパスワード> # dnf install git-core gcc-c++ cmake
gcc-c++ パッケージをインストールすると、gcc パッケージもインストールされる。また、cmake パッケージをインストールすると、make パッケージもインストールされる。
GitHub の公式ドキュメントのインストールのページを参照のこと。公式のトップページ (README.md) の INSTALLATION for Users のリンクから辿ることができる。一応、$HOME/repos/hul-common-lib/install をインストール先としたときのインストール方法を書いておくと、以下の通り。
$ mkdir -p $HOME/repos/hul-common-lib $ cd $HOME/repos/hul-common-lib $ mkdir build install $ git clone https://github.com/spadi-alliance/hul-common-lib.git hul-common-lib.src.git $ cmake \ -S ./hul-common-lib.src.git \ -B ./build \ -DCMAKE_INSTALL_PREFIX=./install $ cd build $ make -j10 $ make install
ここで、make -j10 の 10 は並列コンパイルのスレッドの数。自身のコンピュータの CPU のコア数 (もう少しいうと CPU のスレッド数) に合わせて調整する。