SiTCP のライセスファイル (mpc ファイル) / SiTCP-XG (mpcx ファイル) を書き込む。これにより、デフォルト以外の MAC アドレスをボード毎に利用できるようになる。LR-TDC (および MIKUMARI Primary, MIKUMARI Hub) と HR-TDC で手順が異なるので、それぞれの方法を以下に記述する。
Low Resolution TDC (LR-TDC), MIKUMARI Primary, MIKUMARI Hub の firmware を書き込んで利用する場合、SiTCP のライセンスファイル (*.mpc) を書き込む。
まず、MFC Writter を Bee Beans Technology のウェブサイト (以下) からダウンロードし、インストール。
作業した環境は、macOS Monterey Version 12.3.1 であり、MPC Writter (MAC OS X dmg形式) と SiTCP Utility (MAC OS X dmg形式) をダウンロードした。Windowsでも同じような作業になるはず。固定IPアドレスの振り方は、Windows だとやり方が若干異なるため、Googleもしくは ChatGPT で調べるのが良いであろう。SiTCP-XG 用の MPCX ファイルを書き込むには、最新の SiTCP/SiTCP-XG 用 MPC ファイル書き込みツールが必要なので注意。さらに、これは macOS に対応していない。
PC (MacBook Pro, 13-inch, 2020, Four Thunderbolt 3 ports)と AMANEQ をメタルの LAN ケーブルで繋ぐ。 SFP-RJ45の変換として、10Gtek 社の SFP-T SFP Copper, RJ45, 100Mを噛ませた。さらに、LANケーブルと USB-type C の変換を噛ませ、MacBook Pro に繋いだ。SFPのポートは写真のように、SFP1 を用いる。
ここで、ネットワークスイッチングハブがある場合は、それを経由してコンピュータと接続してもよい。ただ、ネットワークスイッチングハブをかませる場合の注意点として、ポートの設定で速度を 1 Gbps, 通信方式を Full Duplex に固定しないと通信できない場合がある。
DIP スイッチは 下図のように DIP1: 0 (ON), DIP2: 1 (OFF), DIP3: 1 (OFF), DIP4: 1 (OFF) とする。
AC/DC アダプターを用いて電源を投入。AMANEQ のカタログには 35 V 供給と書いてあるが、本多氏の話によると、24 V で 10 W 程度供給できれば良いとのこと。ちなみに、AC/DC アダプターは 24V 1Aのもので、Jack は 外径 5.5-mm, 内径 2.1-mm で、DC 出力極性はセンター側プラスである(下図)。
このアダプターで電源を入れると、AMANEQ FPGA に何らかの firmware が書き込まれていれば、数秒で DONE (LED D13) という LED が赤く点灯する。ボード納品後に firmware を書いていない場合は、LED はどこも光らない。
Skeleton firmware の bit stream ファイルを AMANEQ board 本体の FPGA に書き込む。bit file は以下のリポジトリ
の bit ディレクトリからダウンロードできる。ちなみに、2025年3月24日の最新版は amaneq-skeleton-v2.2.bit。Skeleton firmware は AMANEQ V1 と AMANEQ V4 ともに同じものを利用可能。 bit stream ファイルの書き込み方法は、このページの"bit ファイルを JTAG 経由で AMANEQ 本体に書き込む"の項目を参照のこと。
MacBook Proにおいて、System Preferences > Network を選択し、ネットワークの設定画面にいく。下図のように、LAN USB-type C 変換を選択し、Configure IPv4: で Manually を選択。自分のPCの固定 IP address として、 192.168.10.101 と入力し、Apply ボタンを押す。192.168.10. の後の 101 は他の番号でもよく、1 - 255 の間で、AMANEQがデフォルトで使う 16 以外であればなんでも良いはず。Subnet Mask は 255.255.255.0 もしくは 255.255.0.0 とする。
Terminalで $ ifconfig コマンドを打ち、自身の IP address (inet) が 192.168.10.101 になっていることを確認。さらに、 $ ping 192.168.10.16 と打つと、AMANEQ から PING が返ってくる。ここで、ネットワーク設定、もしくはコンピュータによっては、PING が通らないことがままある。PING が通らない時の原因として、ネットワークケーブルの断線、IPアドレスの重複など単純な理由も考えられるが、わかりにくい原因の一つは、AMANEQ 側の SiTCP がネットワーク接続の Auto Negotiation に対応していないため、自動で通信速度が設定されず、物理層のリンクアップが成り立たないことがあげられる。(物理層についてはOSI基本参照モデルを参照のこと。知らない場合は Google 検索もしくは ChatGPT に聞く。)このような場合、ネットワークデバイスの再起動が有効な場合がある。一例ではあるが、Panasonic Lets’Note CF-SV7 の Windows 11 上では、単に LAN ケーブルを接続してもリンクアップしなかったが (No connection となる)、以下の画像のように、デバイスマネージャーのネットワークアダプターから、"デバイスを無効にする" をクリックしてから、"デバイスを有効にする"をクリックすると、リンクアップし、ネットワークの status が No Connection から No Internet に変わることがある。
AMANEQ と PC の接続が確認できたら、MCF Writter を起動。Download ディレクトリ内のSiTcpMpcWrite.macosx.0.3.0-7-g6576.dmgをダブルクリックすると、以下の左図のように中身が開かれる。つぎに SiTCPWrite.app を実行する。ただ、単に SiTCPWrite.ap pをダブルクリックすると、以下の右図のように表示され開けない。
そのため、SiTCPWrite.appで右クリックし、メニューを表示させ、Open を選択。
そうすると、上の右図のように Open という選択肢が出てくるので、この Open を押す。
SiTCPMpcWritter が下図のように立ち上がる。ここで、ライセンスの購入をした際に送られてきた mpc ファイルを選択する。通常、AMANEQ 本体のシリアル番号に合わせて mpc ファイル (以下の例だと 2F0E8685D8) を書き込むのが標準的であるが、必ずしも AMANEQ 本体のシリアル番号とファイル名のシリアル番号が同じである必要はない。ただ、mpc ファイルは AMANEQ の MAC アドレスを決めるものであり、複数の AMANEQ に同じmpc ファイルを書き込むと、MACアドレスが重複し、問題となりうる可能性があるので、書き込んだ mpc ファイルの情報はどこかに記録しておく必要がある。mpc ファイルを選択したら、Write MPC ボタンを押す。
そうすると、以下のポップアップ 2つが出る。
単に OK ボタンを押せば良い。これで MAC アドレスが AMANEQ に書き込まれた。次に、IPアドレスの設定を行うのが良いであろう。
使用する AMANEQ ボードに High Resolution TDC (HR-TDC) の firmware を書き込んで利用する予定である場合、SiTCP-XG のライセンスファイル (*.mpcx) を書き込む。ちなみに、Jitter Cleaner の設定ができていないと、PING も通らないので、あらかじめ Jitter Cleaner の設定を行っておく。
SiTCP / SiTCP-XG用MPC書き込みツールをインストールする。古い SiTCP 用の MPC 書き込みツール (MPC Writer) では、SiTCP-XG用の mpcx ファイルは書き込みできないので注意する。2025/03/24 現在、このツールは Windows しか対応していない。まず、SiTCP / SiTCP-XG用MPC書き込みツールを Bee Beans Technology のウェブサイト (以下) からダウンロードし、インストール。
コンピュータと AMANEQ をネットワークでつなぐ。ネットワークスイッチングハブを経由してもよいし、SFP+ - RJ45の変換をかませ、メタルのLANケーブルをつないでも良いであろう。ネットワークスイッチングハブをかませる場合の注意点として、ポートの設定で速度を 10 Gbps, 通信方式を Full Duplex に固定しないと通信できない場合がある。
DIP スイッチは 下図のように DIP1: 0 (ON), DIP2: 1 (OFF), DIP3: 1 (OFF), DIP4: 1 (OFF) とする。
AC/DC アダプターを用いて電源を投入。AMANEQ のカタログには 35 V 供給と書いてあるが、本多氏の話によると、24 V で 10 W 程度供給できれば良いとのこと。ちなみに、AC/DC アダプターは 24V 1Aのもので、Jack は 外径 5.5-mm, 内径 2.1-mm で、DC 出力極性はセンター側プラスである(下図)。
このアダプターで電源を入れると、AMANEQ FPGA に何らかの firmware が書き込まれていれば、数秒で DONE (LED D13) という LED が赤く点灯する。ボード納品後に firmware を書いていない場合は、LED はどこも光らない。
まず、コンピュータと AMANEQ の JTAG ボードを download cable で繋ぐ。その後、AMANEQ firmware のリポジトリ(下記)から HR-TDC の firmware (amaneq-*-strhrtdc-base-v*.*.bit ファイル、特に理由がなければ最新版が良いだろう)をダウンロードしてきて、Vivado で書き込む。AMANEQ V4 の場合、amaneq-4-strhrtdc-base-v*.*.bit というファイルをダウンロードする。
HR-TDC の bit stream file を書き込んだら、コンピュータからネットワーク越しにデフォルトIPアドレス 192.168.10.10 に ping が通るか確認。
$ ping 192.168.10.10
ここで、PING を通す場合、自身のコンピュータのIPアドレスが同一ネットワークにある必要がある。また、Skeleton firmware の場合の default IP address 192.168.10.16 とは異なるので注意する。さらに、同一ネットワーク上にほかに 192.168.10.10 のIP アドレスがないことを確認するため、試しに AMANEQ の SFP+ モジュールを抜いて、PING が通らなくなることを確認するのもよいだろう。SFP+ モジュールを挿して正しく接続しているのに PING が通らない場合、LR-TDCに対する mpc ファイル書き込みの項目の対処方法が詳しいので、それを参照のこと。
MPCXの書き込み方法は、LR-TDCの場合を参考にする。ただ、アクセスする IP アドレスが 192.168.10.10 なので、そこだけ注意する。MAC アドレスが AMANEQ に書き込まれたら、次に、IPアドレスの設定を行うのが良いであろう。