ハドロン物理学

はじめに

陽子や中性子は、湯川博士によって予言された (パイ) 中間子を交換しあうことで強く結合し、およそ 10^{-15} m の半径をもつ原子核を構成します。 さらに、これら原子核の構成要素である核子*1 や中間子は、クォークやグルーオンと呼ばれる素粒子から構成される広がりをもった複合粒子であると現在考えられています。 クォークやグルーオンから構成される粒子のことをまとめてハドロンと呼び、 現在数百種類のハドロンが確認されています。

「ハドロンはクォーク・グルーオンで構成される複合粒子」と簡単に言いましたが、「クォーク (カラー) の閉じ込め」*2という大変特異な現象のために、ハドロンがクォークやグルーオンから実際にどのようにできあがっているかについてはほとんど分かっていません。

当ハドロン研究グループでは、あらゆる理論的手法を駆使し、 物質の最も基本的な構成要素であるクォーク・グルーオンから ハドロンが生成されるメカニズムをはじめ、ハドロンに関する様々な現象・性質 の解明を目標に日夜研究を進めています。 また、宇宙誕生直後に相当する超高温・高密度状態や、 中性子星もしくはそれ以上の低温・高密度星の内部など、多様な外部環境の変化に対する クォーク・ハドロン物質の応答を調べる物性研究も活発に進めています。

メンバー

研究プロジェクトの概要

Coming soon


*1 陽子・中性子をまとめて核子と呼びます。
*2 地球上のような低温・低密度の環境では、クォークやグルーオンは「色荷」と呼ばれる電荷に相当する量が必ずゼロになるように互いに結合しあってハドロンを構成し、クォークやグルーオン自体は単体で観測されることがないという現象。

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