医学物理学

はじめに

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RCNP理論部では素粒子・原子核物理を柱に、医学・生物を対象とした研究を展開しています。特に、我が国の死因トップである癌の治療効果に焦点を当て、大阪大学医学部保健学専攻放射線腫瘍学研究室及び大阪大学医学部附属病院放射線治療部門医学物理室・医学物理士養成コースとの協同で、放射線癌治療に対する基礎物理学的理解を目指しています。

新着情報

各種プロジェクト

陽子・炭素線照射における癌治療効果の物理的解明

陽子線や炭素線を用いた癌治療効果は、これらの粒子がブラッグピークを形成し癌患部において最もエネルギーを損失することによって得られると考えられています。しかし、実際に陽子線や炭素線がどのように癌細胞に損傷を与えているのかについては、未だ解明されていません。本研究では、この細胞への放射線の影響を定量的に明らかにすることを目的としています。

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陽子加速器を用いた医療用99mTcの製造研究

99Moが崩壊して作られる99mTcを用いた医療用イメージング技術は、半世紀にも及ぶ長い歴史を持ち、医療用イメージング法の約80%にMo-Tc法が用いられています。医療イメージングに用いられる99Moは、原子炉に於いて高濃縮ウランから製造され、日本ではこれまでカナダ・オランダ等からの輸入に頼って来ました。しかし、高濃縮ウランの使用を禁じる国際協定によりこの方法に使用できる原子炉の数が5又は6基と限られ、かつその全ての原子炉が老朽化に伴う安全性の確保の観点から、99Moの安定供給が非常に難しい状況となっています。本研究では、99Moを加速器を用いて安定的に供給する方法を確立することを目的とし、シミュレーション及び実験両面から研究に取り組んでいます。

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陽子・炭素線照射における中性子被曝量の評価

陽子線・炭素線を用いた治療では、患部への影響だけでなく正常細胞への被曝量を考慮する必要があります。特に、これらの線種を用いた治療では、生体内での原子核反応による中性子の生成が問題となります。本研究では、治療において生成した中性子による被曝量を定量的に明らかにすることを目的としています。

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放射線治療に関係した核データの評価

放射線の物質中での振る舞いを計算する優れたプログラム群が続々と登場していますが、それらの計算結果はこれまで得られた原子核実験データの精度に強く依存しています。物理学者によってこれまで多くの実験データ収集されて来ましたが、放射線を治療に扱う側から見た場合に必要とされるデータの種類・精度は根本的に異なります。本研究では、医学物理にとって十分なデータ量があるか、更にそれらのデータを評価する手法を開発することを目標としています。

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陽子線治療における生体内での放射化核種による被ばく量評価

陽子線治療では、約150MeVの陽子線を体内に入射し治療を行いますが、この時生体内における安定核種が陽子ビームによって放射化され、患者のみならず治療に携わる医療関係者に対しても被ばくの危険性があります。本研究では、陽子線照射後の生体内での放射核種を同定することで、陽子線治療における患者及び医療関係者の被ばく量評価を行うことを目的としています。

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エックス線照射による癌治療効果のエネルギー依存性の解明

放射線治療用直線加速器LINACでのX線照射による癌治療において、人体内における癌の位置、及び照射するX線のエネルギーの依存性を解析することで、X線による治療効果を物理的に理解することを目的としています。

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