二重ベータ崩壊

宇宙はなぜ物質(「反物質」ではなく「物質」)から成り立っているのでしょうか? この現在の「物質」優勢の宇宙を説明するには、 「物質」である「粒子」と、 「反物質」である「反粒子」が、転換可能であること(レプトン数保存則の破れ)を 示すことが重要な手がかりとなります。

「粒子」と「反粒子」が転換可能であるか否か、を検証するためには、 二重ベータ崩壊の研究が必要です。 二重ベータ崩壊のなかでも、 「ニュートリノを放出しない二重ベータ崩壊」は、 「粒子」と「反粒子」が転換可能である時のみに起こる現象なのです。 CANDLES実験では、この「ニュートリノを放出しない二重ベータ崩壊」の研究を行っています。

この「ニュートリノを放出しない二重ベータ崩壊」はとても稀な現象ですので、 大量の二重ベータ崩壊を起こす原子核が必要になります。 CANDLES実験では、二重ベータ崩壊核カルシウム48を含んだ 大量の高純度蛍石(フッ化カルシウム)を検出器として使用しています。 現在、検出器の構築をすすめ、二重ベータ崩壊の観測を目指して開発を進めています。

詳しくはCANDLESのホームページをご覧ください。