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序論

近年のRCNPにおける研究により、($^3$He,$t$)反応が ガモフ・テラー(GT)遷移の遷移強度$B$(GT)を調べるための強力な手段とな ることが分かってきた。この反応は、($p,n$)反応では使用できなかった磁気分析器が 使用でき、高分解能の測定が可能である。さらに、加速器からのビームエネル ギーの広がりを補正する分散整合技術を用いることで、ほとんどのGT状態を分離して 測定できる。このことは、GT遷移を通じた原子核の詳細なアイソスピン構造の研究を 可能にした。一方、磁気分析器を用いた高分解能の実験には 薄い自立型の標的が必要であるが、私はこれまで薄膜にできなかったハロゲンや アルカリ金属の標的を新たに製作した。これらを用いて、原子核の構造や宇宙核 物理の諸問題に関する多くの実験が可能となった。以下にその内容を項目毎に述 べる。



平成15年2月12日