NumRoom03 の履歴(No.2)
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- 1 (2017-05-14 (日) 20:23:03)
- 2 (2017-05-14 (日) 21:10:57)
- 3 (2017-06-06 (火) 00:40:00)
積分を用いたラザフォード散乱の微分断面積の計算 (教科書43ページ)†
概要†
原子番号 Z2 の粒子に、原子番号 Z1, 質量数(~原子量) AM1 の粒子が、運動エネルギー T で入射したときのラザフォード散乱の微分断面積を計算するプログラムです。遮蔽半径を導入した上で、数値積分によって計算を行います。
プログラムファイル†
ruthscat_itg.f (ソースファイル)
rscatitg.cnt (入力ファイル)
rscatitg.dat (計算結果)
rscatitg.outlist (標準出力ファイル)
ruthscat_itg.exe (実行形式ファイル: Windows7/10 64bit 版用)
実行方法†
実行ファイル名を ruthscat_itg.exe とします。コマンドプロンプトあるいはターミナルで
ruthscat_itg.exe < rscatitg.cnt
とタイプして Enter キーを押せば、入力ファイル rscatitg.cnt の内容に従って計算が行われます。環境によっては
./ruthscat_itg.exe < ./rscatitg.cnt
とします。正常に終了したら、0 あるいは stop 0 とターミナルに表示されます。
入力ファイルの説明†
- L1-L6
第2章で紹介した rscat.cnt と同様です。 - L7 Z1, Z2, T, AM1 を、それぞれ 10桁の F 型実数で指定します。
- L8
遮蔽半径 RSCR, R に関する積分の最大値 RMAX, 積分の刻み DR を、それぞれ 10桁の F 型実数で指定します。単位は全て fm です。 - L9以降 第2章で紹介した rscat.cnt と同様です。
出力の説明†
rscat.outlist†
標準出力ファイルです。入力値の他に、波数 K (単位: 1/fm)を出力します。
rscat.dat†
左が散乱角 θ (単位: degree) で、右が微分断面積 dσ/dΩ (単位: mb/sr) です。
注意点と補足†
- 遮蔽半径を導入し、積分によってラザフォード散乱の微分断面積を計算します。式(3.73)の右辺1行目の表式(を4πで割ったもの)を数値計算で求めることがプログラムの主目的です。もちろんこの積分には解析解が存在するため、実際には数値計算は必要ではありませんが、練習問題として捉えてもらえればと考えています。
- 数値積分は台形公式によって求めています。
台形公式のノート
発展課題†
- 計算結果を、第2章で計算した厳密解(遮蔽半径 → ∞ の極限に相当する解析解)と比較してみましょう。
- 遮蔽半径 RSCR を大きくすると、計算結果は厳密解に近づきます。では、RSCR を 10.0 (fm) に変えてみてください。結果はどのように変化しましたか? その物理的理由は何でしょうか?
- 遮蔽半径を 50.0 (fm) に変えるとどうなりますか? 結果が大きく変わったのはなぜでしょう? その理由と、対処法を考えてください。
- 積分の刻み DR の値は、どのような論理で決まっている(決めればよい)のでしょうか?
- ラザフォードの公式には、入射粒子及び標的粒子の質量は現れません。では、入力ファイルの AM1 はどのような意味をもっているのでしょうか。
- プログラムで使用している function fitg を用いると、任意の関数について1次元の数値積分が(とりあえずは)計算できるはずです(被積分関数は自分で書き換える必要があります)。色々な関数の積分値を計算してみましょう。