Trigger setting

GR/LAS FPGA Trigger回路使用マニュアル


大阪大学核物理研究センター リングサイクロトロン施設 のGR/LASスペクトロメータ標準トリガー回路システムの設定/変更方法 について解説します。
FERA/3377等の回路の初期化やDAQシステムの立ちあげについての説明は 含まれていません。 これらについては UchiDAQ Manual を参照してください。
GR/LAS FPGA Trigger回路使用マニュアル

目次

(1) GR/LAS主トリガー回路
(1.1) トリガー回路のダウンロード
(1.2) トリガー回路の設定変更
(2) BLPトリガー回路
(2.1) トリガー回路のダウンロード
(2.2) トリガー回路の設定変更
(3) LASトリガー回路
(3.1) トリガー回路のダウンロード
(3.2) トリガー回路の設定変更
(3.2.1) LAS標準設定
(3.2.2) LAS標準設定 + RF VETO
(3.2.3) LAS Front Trigger
(3.2.4) LAS Front Trigger + Rear VETO
(3.2.5) LAS Wire 2nd Level

(1) GR/LAS主トリガー回路

(1.1) トリガー回路のダウンロード

GR の VME(2004年10月現在:frc03)上で triginit を発行して設定。
(参考:UchiDAQ Manual"3.1 GR triggerの初期化")

   frc03> triginit
ダウンロードする回路をメニューから番号で指定する。
番号 回路名 説明
1 GR single GR のみを使用
2 GR+another event(SSD) GR、付加測定系統1(SSDなど)を使用
3 GR+FPP GR、FPP(GR)を使用
4 GR+FPP+LAS GR、FPP(GR)、LASを使用
5 LAS single LAS のみを使用
6 GR+LAS GRとLASを使用
7 GR+LAS+SSD GR、LAS、付加測定系統1(SSDなど)を使用
8 GR+LAS(2nd level) GR、LAS、LAS-VDCによるセカンドレベルトリガを使用
9 custom (上記設定外:現在未対応)

(1.2) トリガー回路の設定変更

VME GR(2004年10月現在:frc03)上で主に汎用コマンド(trigsetup)により設定します。
可能な設定変更は各ダウンロード回路に依存します。詳しくは(1.1)の表のリンク 先を見てください。

trigsetup コマンドについて

GR の VME(2004年10月現在 frc03)で trigsetup コマンドを使用することによ り回路設定の変更ができます。
かならず run を停止した状態にて実行して下さい。

   frc03> trigsetup
   FPGA Trigger Setup (Main Menu)
   ver 1.1 09-JUL-2000
     I) Initialization menu
     C) CAMAC Control
     Q) exit
#現在 I は用意されていません
   Select from the menu:
   c
   Loading the current setting from FPGAs ... Done
   ----------------------------------------------------------
   FPGA Trigger Setup (CAMAC Control)
     G) GR single sampling rate  [1].
     L) LAS single sampling rate [0].
     2) 2nd level sampling rate  [0].
     C) Coincidence gate width   [0] ~= 25x(0+2) nsec.
     p) Trigger pattern  1  2  3  4  5  (plane)
                         1  1  0  0  0  (1:on 2:off)
     Q) exit
メニュー項目の記号を入力して値を変更してください。
サンプリングレートの数値は、1は全取りを、0は全捨てを、 n は 1/n の比率による取得を意味します。
trigsetupコマンドについて詳しくはこちら を参照してください。


(2) BLPトリガー回路

(2.1) トリガー回路のダウンロード

BLP の VME(2004年10月現在:frc02)上で blpinit を発行して設定。

   frc02> blpinit
詳しくは NEW BLP 調整他 を参照してください。

上記に加えて、実際に実験に使用する前に

の調整を行う必要があります。

(2.2) トリガー回路の設定変更

BLPのトリガーサンプリングレートが変更できます。
run を停止した状態にして BLP の VME(2004年10月現在: frc02)上で以下のコマンドを発行してください

   frc02> nfa 7 16 1 K 0 
K の部分にサンプリングの数値を入れてください。K=1で全取得、K=0で全捨て、 その他は 1/K のサンプリング率にてデータを取得します。
デフォルトでは、K=10 (1/10サンプリング)に設定されています。
現在のサンプリング率のは、以下のコマンドにて読み出せます。
   frc02> nfa 7 0 1 0  
BLPのタイミング調整や電圧調整を行っている時、K=1 にする方のが良いでしょう。
なお、スケーラのカウントはサンプリング率設定と関係なく、全てのイベント についてカウントしています。
(3) LASトリガー回路

(3.1) トリガー回路のダウンロード

LAS の Focal Plane には、上流側に3枚、下流側に3枚、トリガーシンチレータ― があります。その各々の信号(左右のPMTのAND)を、図1のように S1-S6 と置いて説明を進めます。

                        (天) 
                    (上流)  (下流) 
                     
                     |S1   |S4  
   上流(LAS Chember)=> |S2   |S5  
                     |S3   |S6  
                     
     (図1)               (地) 
LAS の VME 上(2004年10月現在、frc08)で以下のコマンドを発行してください。
   frc08> triginit_las
(3.2) トリガー回路の設定変更

LAS の台車上の FPGA 回路で、LAS のトリガーを作っています。CAMAC function での様々なトリガーを作ることができます。

frc08(VME LAS) 上での設定コマンド
(3.2.1) LAS標準設定
frc08> las_std
(3.2.2) LAS標準設定 + RF VETO
frc08> las_rf_veto
(3.2.3) LAS Front Trigger
frc08> las_front
(3.2.4) LAS Front Trigger + Rear VETO
frc08> las_rear_veto
詳しくは LAS Trigger 回路マニュアル を参考にして下さい。
比較的よく使われる設定に関して以下のコマンドを用意しています。 いずれも、既に triginit_las で回路がダウンロードされていることが前 提です。

(3.2.1) LAS 標準設定

triginit_las を行うと標準設定になります。
標準設定では、図1に置いて、

   (S1 OR S2 OR S3) AND (S4 OR S5 OR S6)
の様にトリガー条件を設定します。
(3.2.2)以下のトリガー設定を使用した場合には、下記のコマンドで 標準設定に戻すことができます。
   frc08> las_std

(3.2.2) LAS 標準設定 + RF VETO

標準設定のトリガーに対し RF 周期のタイミングでVetoをかけるトリガーを作る ことができます。

   frc08> las_rf_veto
詳しくは RF Veto for LAS を参照し てください。

(3.2.3) LAS Front Trigger

(S1 OR S2 OR S3) をトリガー条件とします。S4、S5、S6はトリガーに参加しません。

   frc08> las_front

(3.2.4) LAS Front Trigger Rear VETO

(3.1.3)のトリガー条件に(S4 OR S5 OR S6)の信号がないという条件を付加します。

                        ________________
   (S1 OR S2 OR S3) AND (S4 OR S5 OR S6)
   frc08> las_rear_veto

(3.2.5) LAS Wire 2nd Level

LAS VDC の TDC である3377のRearパネル信号を利用して、特定のワイヤーが ヒットしたときだけイベントを取込むことができます。
フラットケーブル等の配線や慎重な回路タイミング調整が必要です。 (マニュアル未作成)



参考マニュアル: UchiDAQ Manual ---(DAQマニュアル)


RCNP(大阪大学核物理研究センター)ホームページ

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