J-PARC ハドロンホールユーザー会 (HUA)

ビームラインの仕様
| ビームライン | 粒子種 | 運動量[GeV/c] | 強度[粒子/spill] | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 現施設側のビームライン | ||||
| K1.8 (A) | K±, π± | 1.0–2.0 | ∼106 K−(1.8 GeV/c) | 質量分離 |
| K1.8BR (A) | K±, π± | <1.1 | ∼5×105 K−(1.0 GeV/c) | 質量分離 |
| KL (A) | KL | 平均 2.1 | 107 KL | 取出角16° |
| high-p (B) | p | 30.9 | 1010 p | 一次陽子(30 GeV) |
| π20 (B) | 混合(π±、p±、K±等) | <31 | 6×107(最終設計)~105(現状) | 二次粒子ビーム |
| COMET (C) | μ− | — | — | μ−→e−実験用 |
| 拡張エリアのビームライン(将来計画) | ||||
| K1.1 | K±, π± | <1.2 | ∼4×105 K−(1.1 GeV/c) | 質量分離 |
| K1.1BR | K±, π± | 0.7–0.8 | ∼1.5×105 K− | 質量分離 |
| HIHR | π± | <2.0 | ∼2×108 π(1.2 GeV/c) | 質量分離、Δp/pを10倍改善 |
| K10 | K±, π±, p̄ | <10 | ∼7×106 K− | 質量分離 |
| KL2 | KL | 平均 ∼5 | ∼4×107 KL | 取出角5°、n/KLを最適化 |
- 現施設側の強度は、50%損失の生成標的に約80 kWの一次陽子ビームを入射した場合に換算した代表値です。2026年4月は96kW程度で運転していました。
- 拡張エリアの強度は、50%損失の生成標的に対し、荷電粒子ビームは約50 kW、中性粒子ビームは約100 kWを仮定した設計値です。
- 強度欄の括弧内は、その強度に対応する運動量[GeV/c]です。
- 区分と数値は2021年の白書を基本としています。π20の強度は更新値です(2026年10月更新)。
ハドロン実験施設のビームの概略
J-PARCハドロン実験施設では、主リング加速器(MR)から取り出した陽子ビームを利用して実験を行います。陽子を標的に当てて生成した二次粒子を利用する方法と、取り出した陽子を直接利用する方法があり、A・B・Cの各ラインがそれぞれの役割を担います。
Aライン:標的で生成した二次粒子を利用
MRから取り出した運動エネルギー30 GeVの陽子を生成標的に当て、そこで生じる二次粒子を各ビームラインへ輸送して実験に利用します。Aラインには、K1.8, K1.8BR, KL ビームラインがあります。
K1.8 と K1.8BR は切り替えて運転します。K1.8でセットアップを変更中に、K1.8BRにビームを照射といったことが可能です。K1.8またはK1.8BR照射と同時にKL照射は可能です。
Bライン:MRの陽子ビームを直接利用または、高運動量二次粒子利用
MRからの陽子ビームの一部を取り出し、陽子ビームを直接実験に利用します。通称高運動量ビームライン(high-p)と呼ばれています。また、二次粒子を利用するpi20計画も進行中です。
Cライン:8 GeVの陽子ビームを利用
運動エネルギー8 GeVの陽子ビームを利用するラインです。COMET実験がこのラインを利用します。
運転モード
AとBは同時運転可能です。Cラインは基本単独運転ですが、A+C同時運転も計画中です。