山本 那菜

山本 那菜
理学研究科高分子科学専攻

私は現在、タンパク質のX線結晶構造解析を行っています。X線結晶構造解析では、結晶にX線ビームを照射して得た回折像から位相を決定し、分子の電子密度を得ることで構造を決定します。

 タンパク質分子の構造は、その機能を解析するうえで必要不可欠です。近年ではAIによる構造予測も行われていますが、高分解能で精密に構造決定ができるX線結晶構造解析は今なお重要な技術であるといえます。

 私が注目しているのは、光合成電子伝達系で電子を伝達するフェレドキシンというタンパク質です。特に南極に生息する緑藻のフェレドキシンについて調べており、常温に生息するモデル緑藻とのわずかな構造の違いを、X線結晶構造解析や、水素の位置を決定できる中性子結晶構造解析を用いて明らかにしたいと考えています。

 PQBAでは、量子ビームという共通点で集まった、普段関わりのない研究分野の方と接する機会になるので、積極的に交流し学んでいけたらと思います。

活動・成果