横山 輝海

横山 輝海
理学研究科化学専攻

私はがん治療薬の開発を志向し、Th-227およびZr-89の錯体に関する研究を行っています。Th-227はα線を放出する核種であり、α線を利用した核医学治療への応用が期待されています。一方、Zr-89は陽電子を放出する核種で、PET(陽電子断層撮影)用のトレーサーとして用いられます。これらを組み合わせることで、治療と診断を統合したセラノスティクスの実現が可能になります。 医薬品としての運用には、これらの核種を安定して保持できる配位子(キレート剤)の開発が不可欠です。そこで私は、Th錯体とZr錯体の安定性について、配位子の特性を系統的に調査することで、両者に適した配位子の設計・開発を目指します。

活動・成果