東家 聖

東家 聖
理学研究科物理学専攻

私は現在、理学研究科物理学専攻に所属し、素粒子論を専門として、特に重力とブラックホールに関心を寄せ、研究を行っています。最終的には、重力を完全に量子化することを目標としています。

自然界には、4つの相互作用が存在することが知られていますが、そのうち3つは量子化されており、標準模型によって記述されています。しかし、重力だけは量子化されていません。そのため、宇宙の誕生やブラックホールと言った重要な物理現象について私たちは正確に知ることができていません。しかしながら、逆に言えば、重力の量子論を完成させるための手がかりが、それらに隠されているともいえます。私は特にブラックホールに着目し、近年観測が可能になってきたブラックホールからの重力波に現れる重力の量子的な効果を探すために研究を進めています。また、それだけでなく、この研究で得られる知見を、量子重力理論の候補である超弦理論の構築や、量子コンピュータなどに役立てたいと考えています。

活動・成果