安藤 雅晃

安藤 雅晃
理学研究科化学専攻

シリコーンポリマーは、一般的に高分子化合物として使われる炭素間結合よりも安定なシロキサン結合を骨格として持っています。また、 使用する反応剤を変えることで構造が変わり、その大きさや物性を変えることができます。シリコーンポリマーの用途は多岐にわたり、食品関連製品や新幹線に使われるなど、私たちの日常生活や社会にとって非常に重要な材料となっています。

このシリコーンポリマーを合成するための重要な出発原料としてジメチルジクロロシランが挙げられます。この分子は工業的に塩化メチルとケイ素、銅触媒を用いて加熱するRochow反応で生成されます。しかし、この反応は複雑であり、副生成物も多く、反応過程の詳細に関しては十分な研究がなされていませんでした。私は、塩化メチルと表面の相互作用に注目し、分子の向きや速さを制御できる装置と、構造が既知のモデル表面を用いて、反応の素過程を解明し、それに基づいた新しい触媒開発の方法を提案したいと考えています。

活動・成果