中山 優弘

中山 優弘
理学研究科化学専攻

現在、分子を用いたネットワークデバイスによる低コストで脳を模倣した脳型デバイスの構築が提案されています。このような分子ネットワークデバイスの実現には非線形性が必要であり、非線形挙動を理解するうえで電荷移動のメカニズムの解明は非常に重要です。そこで私は原子間力顕微鏡(AFM)を用いて有機分子を介した電気伝導メカニズムの研究を行っています。

有機分子は、自己組織的な構造の構築に優れているためネットワークの形成に適しています。そのため分子ネットワークデバイスを作るうえで有機分子は優れている。しかし、有機分子を用いた電気伝導メカニズムについて現在のところよくわかっていません。この解決方法として我々の研究室では空間的・時間的変化をナノスケール、ナノ秒の空間時間分解能を有する時間分解静電気力顕微鏡を開発しています。この手法を用いることで分子の間の電荷移動メカニズムを解明し、最終的に神経型ネットワークデバイスへの応用を目指しています。

活動・成果