荘 浚謙

荘 浚謙
理学研究科物理学専攻

香港人留学生です。研究分野が主にECRイオン源およびサイクロトロンです。ECRイオン源は電子サイクロトロン共鳴(ECR)を用いてプラズマを作り、イオンビームを生成する装置です。多価イオンの収量が高いため、基礎理学研究はもちろん、医学や産業分野に幅広く利用されています。ECRイオン源が人工的に作られたものにもかかわらず、まだ解明されていないところがたくさんあることから魅力を感じています。「専門家たちは電子ビームイオン源の効率が悪い原因を知っていても、ECRイオン源の効率がいい理由がわからない。」というジョークが好きです。
さらに、ECRイオン源から出たビームはサイクロトロンという種類の加速器で加速します。サイクロトロンは従来加速器施設が持つ、大型な加速器というイメージが強いが、私は高温超伝導材を使って安定性が高く、使いやすい小型サイクロトロンの開発に取り組んでいます。ヒステリシスのような非線形効果を排除し、加速器の専門家がいなくても使える加速器の開発を目指しています。より使いやすい加速器の開発によって加速器技術の応用の幅を広め、サイクロトロン技術を前進させたいと考えています。

活動・成果