山岡 起也
理学研究科物理学専攻
理学研究科物理学専攻
素粒子物理学において、格子QCD(量子色力学)は強い相互作用を第一原理から研究する強力な手法として確立されている。しかし、標準理論に含まれるカイラルゲージ理論の格子定式化は、Nielsen-Ninomiya定理により約40年間未解決のまま残されており、現代理論物理学における重要な課題の一つである。
私の研究では、この問題の解決に向けて、Symmetric Mass Generation (SMG) と呼びれる非摂動的手法に着目している。SMGは、対称性を保ったまま質量項を動的に生成する機構であり、量子場の理論における非摂動的現象として基礎的にも興味深い対象である。
また、格子理論における対称性構造や't Hooftアノマリーの詳細な理解は、低エネルギー理論に関する情報を得る上で不可欠であり、特にSMGを実現する際にはアノマリーがキャンセルしなければならないため、極めて重要な役割を果たす。これらの理論的枠組みを通じて、カイラルゲージ理論の格子定式化に新たな視点を提供することを目指している。
最近の研究成果はこちら: https://inspirehep.net/authors/2955439
